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学生の体験記:
2018春 香港隊

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食品生産科学科 1年

東京海洋大学と香港大学の学生、計4名は、香港ヤクルトでの4日間の企業研修を通して、ヤクルトの流通、販売、製造を実際に社員の方々に同行し、自らの身をもって学ばせていただきました。

1日目は、日本ヤクルト、香港ヤクルトの歴史や差異、理念など会社の概要を説明していただきました。直接、社員の方々からお話を伺ったことで、それらの詳細をより明確に理解することができました。

2日目は、配達員の方々と共にトラックに乗り、約30店舗へ商品の配達をしました。香港ヤクルトでは、商品をただ配達するだけではなく、販売員の方が店頭で売れ行きの確認や陳列までを行います。商品に対する責任感が強く、売り上げを伸ばすための工夫を行っていると感じました。また、販売員の方々の明るい笑顔、親切さ、礼儀正しさ、手際の良さなどがとても印象的でした。現在の香港には、お客様と直接関わるヤクルトレディが存在しませんが、このような配達員の方々の態度はヤクルトレディと同様に会社の良いイメージに貢献していると感じました。

3日目は、マーケティング部門の方に同行し、市場調査をしました。ヤクルト商品の販売をしているお店の方とコミュニケーションを取り現状を把握するところや、販売していないお店には商品を置く交渉をし、新たな市場開拓を行っている現場を見学させていただきました。地域ごとの売れ行きの傾向の把握や、市場開拓のチャンスの発見のためには、自らの足で歩き回り、地道な努力が重要であると感じました。

4日目は、工場見学をしました。一般公開されている工場見学とは異なり、私たちも従業員の方と同じ制服を着用し、実際に工場内に入り、生産の過程を確認することができました。また、ヤクルトの完成までの過程の細かい部分の説明や、乳酸菌の個数のチェックなど、食品企業ならではの貴重な経験をすることができました。そして、従業員の方が自社製品へ自信を持つことのできる理由を実感しました。

ヤクルトでの企業研修を通して、海外でも活躍する日本企業の地域性に合わせた工夫、食品企業の取り組み、従業員の方々の人柄の良さによる企業のイメージアップなど、多くのことを学びました。実際に体験したからこそ得られた貴重な学びであり、このプログラムで得られた全てをこれからの学生生活や将来へ活かしていきます。


食品生産科学科 1年

香港大学では、食品学科と、生物学科の研究室でお世話になりました。

食品学科では、実際に香港大学の学生が行っている実験と講義に参加させていただきました。講義ではフリーラジカルと抗酸化物について学びました。また、行った実験は、エームズテストを用いた変異原性の検査、中国の薬草からとれる成分の腎臓病に対する効果の検証、安定剤を用いたマヨネーズの作成です。実験を理解するためには、生物学や化学などの知識が必要であり、これまで学んできた基礎科目の大切さを実感しました。また、実験に参加させていただいたことで、実験器具の基本操作や実験の考え方、基準曲線の作成方法などを学ぶことができ、2年次の実験の事前学習になりました。実際に、2年次の実験が始まり、すでに吸光分析の方法やマイクロピペットの使い方など、香港大で学んだ知識が活かされています。食品学科での体験は、食品生産科学科に所属する者として、1年次に学んだことや、これからの学びに繋がるところも多く、非常に有意義なものでした。

生物学科では、研究の一部を体験させていただきました。海底から採取したサンプルの中から貝虫という甲殻類の殻を、顕微鏡を用いて取り分け、その種類を分類する作業です。とても細かい作業であり、集中力を要しました。貝虫は2枚貝のような左右に分かれた殻に全身が包まれており、ウミホタルなども貝虫にあたります。このような基本的な知識も全くない状態で始めた作業でしたが、研究室の学生が非常に丁寧に教えてくれ、その特徴なども詳しく学ぶことができました。分類を行った後は、より高度で精密な顕微鏡を用いて、数種類の貝虫の拡大写真を撮影しました。これらの作業は、専門的で狭い分野に思えましたが、この分類を用いて、過去の海の環境を知り、さらに当時の気候変動について予想することができるそうです。細かい分類作業が、地球規模の変化を知ることに繋がることが予想外であり、興味深かったです。

香港大学では、講義や実験は全て英語で行われていました。学生は何の問題もなく授業や説明を受け、互いに英語でコミュニケーションをとっており、その英語力に衝撃を受けました。また、実験操作にも慣れており、一つ一つの作業が早いことも印象的でした。言語面でも、そのほかの知識面や技術面でも非常に優秀であり、そのような学生達との交流により、今後の学習や実験に対する意欲が高まりました。香港大学で学んだことを海洋大でのこれからの学習に活かしていきたいです。

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