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学生の体験記:
2018春 シンガポール隊

シンガポール(NUS).jpg シンガポール(Qian Hu).jpg
流通情報工学科 2年

私たちが滞在したTMSIはTropical Marine Science Instituteの略でNUS(National University of Singapore:シンガポール国立大学)の熱帯海洋科学研究所です。私たちは今回の派遣で、そのTMSIに四日間滞在し、研究活動に参加させて頂きました。

NUSはアジアで最も優れた大学として知られていますが、私たちは身をもってそれを実感できました。大学内にはたくさんのテーブルがあり、学生はそこでレポート作成をするなど勉強に意欲的な姿が見受けられました。また、私たちはこの滞在のなかで、生物環境系の卒論発表会を見学しました。英語のポスターでの発表でしたが、英語能力も高く、学生が皆、積極的に研究内容を伝える姿は、私たちにとって刺激的でした。その発表に対し、思うように質問ができなかったり、そもそも理解しきれなかったことが多く、全てにおいてNUSの学生達よりも自分が劣っているような感覚になり、すごく恥ずかしいと感じました。この恥ずかしさが、私にとってとても良い刺激となったと思います。このような環境で研究活動のお手伝いができることはとても光栄なことであり、貴重な経験であると改めて思い知りました。

TMSIでは、タイルに付着した藻やサンゴの分析を手伝いました。パソコンを使った細かな作業で、とても神経を使いましたが、私たちのサポートしてくれたキクさんが、TMSIのサンゴの研究活動は、シンガポールの発展による海洋環境の悪化を止めるための重要な研究であり、これからのシンガポールのためになる研究活動であると言っていました。こういった細かな作業が、実際のTMSIの活動の1つであるサンゴの養殖に直接繋がっていると思うと、責任感をすごく感じました。また、自分がやっていることはすごく壮大なものにつながっていると思うと、やりがいを感じることができました。

さらにNUSでは、TMSIの方々とのランチでシンガポール文化に慣れ親しむことができました。そして、NUSの東京海洋大学との接点のある学生に、ミュージアムを案内してもらい、シンガポールの街中に連れていってもらいました。

シンガポールの方々は、明るく積極的であることがとても好印象でした。また、あまりよくわからない私たちに丁寧かつ熱心に面倒を見てくれることも多かったです。どちらも日本人に欠けていることのように感じました。NUSでの生活を通して、改めていろいろなことに積極的になりたいと思うことができ、自分を見つめ直す良い機会になったと強く思います。


海洋環境科学科 1年

Qian Hu(チェンフー)はシンガポールで最大規模の観賞魚ファームの1つであり、世界中に顧客を持つグローバル企業です。私たちはそこで4日間の研修を行いました。

まず、Qian Huは長年アロワナという高級魚の養殖、品種改良を行っており、数多くのアロワナが施設内の池を泳いでいる姿を目にしました。遺伝子を組み合わせ生まれたオレンジに輝くアロワナから、Qian Huという企業の長い歴史を感じました。

しかし、現在の観賞魚業界は、アロワナなどの人気種から南米産などの珍しい魚種に需要が変化しているということを教えていただきました。この需要の変化に対してQian Huは企業の歴史や立地をいかしたビジネスを行っていました。

世界の玄関口ともいわれるチャンギ空港を有するシンガポールは様々な分野において「ハブ」の役割を果たしています。これにより、Qian Huは世界中の魚を世界中に手配するというスタイルでビジネスを行っていました。私たちは多種多様な魚を世界中に手配するための数々の工夫を学ぶことが出来ました。科学的な面では、常に水槽の水を循環させたり、大型魚を17の池でサイクルさせながらきれいな状態を保ったりといったことを行っていました。マーケティングの面では、中国などアジアをメインとした展示会や宣伝活動を行い、顧客の興味を引く工夫をしていることを知りました。またロジスティックの面ではシンガポールという国の特色により、短い輸送時間で遠距離の地域への輸出が可能になること、加えて生体の入ったビニール袋のなかの酸素濃度や薬品の量を一つ一つ変えることで、様々の場所への輸出を可能にしていることを学びました。

実際には生体のパッキング、フィーディング、地元の小売店への納品などを体験させていただきました。現場はとても活気があり楽しそうな雰囲気でしたが、パッキングの際の魚の保護や、フィーディングとともに行う魚の健康管理には慎重に行う丁寧さ、真剣さを感じました。

私たち東京海洋大学の学生にとって身近にある観賞魚業界のなかでトップを走るシンガポールという国で、先頭に立つQian Huという企業での研修は学びが多く、また今後に生かせることがたくさん詰まったものでした。

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