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学生の体験記:
2016春 シンガポール隊

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海洋政策文化学科 1年

研修先の主な活動として、初めに養魚場や日本との関連機関各所を訪問しシンガポールについての基礎知識を得た後、ヤクルトシンガポールでの研修、シンガポール国立大学でのリサーチプロジェクト、ホームステイ、そして現地の大学生との交流活動等を行った。

 ヤクルトでは、実際に現地の社員の方に同行し、新規顧客獲得の営業の現場に行かせて頂いたり、ヤクルトレディと呼ばれる一軒一軒お宅を訪問してヤクルトを売る方の業務を見学させて頂いた。ほぼ1日中ずっと社員さんと一緒に活動していたので、一日の仕事の流れがよくわかり、海外で仕事をすることへのイメージがつかめた。研修の終わりには毎日必ず日本人社員の方が質問とフィードバックのお時間をくださり、現場で与えられた膨大な情報をうまく吸収することができてとても有益な時間となった。

 シンガポール国立大学でのリサーチプロジェクトでは、サンゴを題材として、サンゴが環境に与える良い影響についてと、サンゴの食害を防ぐカニについてデータをとり、それを可視化する作業をお手伝いさせて頂いた。研究室とはどういうところなのか、何をしているところなのか、まだあまりつかめていなかった私にとって、この研究室のアクティビティは十分すぎるほど充実したものになった。研修の中のある1日ではサンゴのサンプリングのために私たちをシンガポールの海へと連れて行ってくださり、そこではスノーケリングもやらせて頂いた。研究室の方の助けもあり、忘れられない体験となった。

 ホームステイはイスラム教の御宅にお邪魔し、そこで2泊3日の時間を過ごした。訪問したお宅はHDBと呼ばれるシンガポールでは一番ポピュラーなタイプの家で、置いてある家具や家の造りや雰囲気が日本のそれとは違い、正に異文化交流であった。私は人生で初めてイスラム教の方と交流したが、とても気の良い人たちで私たちにもとてもよくしてくれた。この2泊3日では、何か特別なところへいくというよりも、実際のシンガポール人の生活を見てみたいとお願いしていたこともあり、近くのローカルな市場で買い物をしたり映画館に連れていっていただいたりして、一般的なシンガポール人の生活の一部を体験することができた。

 そして、シンガポール国立大学や南洋工科大学の学生とも数多く交流する機会があった。特に南洋工科大学の学生は、オフの日に色々な場所に連れて行って頂いた。国籍こそ違えど、年齢の近い私たちと彼らはすぐに打ち解け、様々な話をすることができた。

それぞれ訪問した場所で学んだことは山のようにあるが、今回の研修すべてに共通することがいくつかある。

 まず、今回の実習で、自分の意志を伝えることがいかに大事か、ということを痛感した。私は海外に派遣される前、自分の英語が通じるのかどうか一抹の不安を抱えていた。しかし、実際はどうだったか。もちろん、もっとうまく英語が話せればと思たったことが何度もあったが、大概のことは多少大雑把であれ言いたいことの論点は相手に伝わった。それは何も私の英語のスキルが急に上がったからではなく、英単語を羅列してみたり、あるいはジェスチャーをつかってコミュニケーションをとった結果である。私は日本にいる時とは比較にならないくらい自分の意志を伝えることに大きなエネルギーを割いた。その必死さが相手にも少し伝潘したのだろうか。私が日本に居るときは、事なかれ主義や、言わなくてもわかるだろうという慢心からあまり積極的に自分の主張をしないタイプだった。しかし、その態度がいかに多くのチャンスを失っていたのか、言葉が伝わりにくい海外に行って初めて分かった。

 また、今回の実習では、沢山の人々の善意を受け、様々な人に良くしていただき、何故私はこんなに現地の方に優しくしてもらえるのか、はじめは少し疑問を持っていた。しかし、実習がすべて終わり、今回この実習に送り出してくれた先生とお話をしている中で、僕が現地でお世話になっていた方々は私たちだけを見ていたのではなく、僕たちの背後にいる様々な人たちを見ていたのではないか、ということに気付いた。目の前に居る人に親切にすることはそんなに難しいことではないが、シンガポールの方々はもっと物事を大局的にとらえ、いわば私たちを日本の代表のような感覚で接してくれていたのだと思う。だから私にはこの経験をほかの人に伝える義務があるし、これからぜひとも伝えていきたい。

最後に、あるシンガポールヤクルトの現地の社員さんに言われたことについて少し述べたい。

ヤクルトでの研修で車で移動しているとき、なぜ日本はあんなにも閉鎖的な国なのか、というようなことを聞かれた。その質問を受けたとき、日本のグローバル化が遅れていてうんぬんというような大層な話かと思ったが、そんな難しい話ではなかった。

「私は韓国、日本、アメリカ、イギリス、中国、インド、ブラジルの音楽を聴くが、君たちは日本の音楽しか聞かない。」

この人に限らず、僕があったシンガポールの方々はアンテナの張り方が私より広範囲であった。現地で交流した南洋工科大学の日本愛好会の方々も、日本に限らず、様々な国の文化にとても詳しい。グローバル化という言葉は大層な言葉に聞こえるが、自分の足元を見つめなおして少しずつ変えていけるものなのかもしれない。確かに日本の文化はとても良いものだが、良いものだからといってそれだけを愛していればよいのか、とても考えさせられた。


食品生産科学科 2年

私は今まで長期で海外に行ったことがなく、初めこのプログラムに参加することについて不安を抱いていました。しかし、チーム、先生方のサポート現地の人々の優しさが自分の中での大きな支えとなり、無事成果報告会までやり遂げることが出来ました。このプログラムは毎日がとても充実していて、最初は入ってくる情報を処理し、理解し、吸収するのがとても大変でした。途中、寝不足が続き、またシンガポールの料理が合わなかったせいか体調を崩すメンバーもいて心配になりました。しかし、慣れてくるとむしろシンガポールでの生活を楽しめるようになりました。またプログラムの間のOFFDAYではNTUの学生にシンガポールを案内していただいたり、チームのメンバーと周辺を散策したりなど観光もすることが出来ました。一か月過ごしてみて振り返ってみると大変なこともありましたが、それよりも得たものの方が何倍も多く、心から行って良かったと思います。今回の渡航で自分自身の課題が見つかったので日本に帰ってきた今、その課題を達成したいと思います。そして、またインターシップや共同研究などで海外に行ってみたいです。

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