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グローバル人材育成(海外派遣)

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学生の体験記:
2015夏 台湾隊

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海洋環境学科 武田典子

台湾で訪問したほぼすべての会社や機関で、台湾の政治情勢についてお聞きすることがあった。そこで、台湾は今、大きな変革の時期を迎えていることを知った。私は日本の政治情勢について今までほとんど真剣に考えたことがなかったのだが、台湾の人々は、自国の政治に積極的に参加することが当たり前だということが、一カ月の滞在でわかった。政治に対する姿勢というものが、決定的に日本人と台湾人では違った。政治は国の進む方向を左右するものであるから、私は日本人として日本を世界に誇れるより良い国にするために、政治に参加していこうと思った。そのために、普段から新聞の政治や経済の欄に目を向け、ニュースを見て、今日本で何が起こっているのかを学んでいく。

台湾大学の院では、研究がどのようなものかを体験させていただいた。同時に、院生の方々の学問に対する姿勢を間近で見て感じることができた。実際に研究室の先生が書かれた論文を読んだ後、その研究に使われたデータをどのように得るのか、その実験の準備や手順を教えていただいたのだが、想像以上に骨の折れる作業であった。何回も同じ実験の繰り返しでデータを得るが、一回でも気を抜いたり失敗すると、データの信頼性が損なわれてしまうので、油断は許されない。院生の方にお話を伺うと、私はこの作業の繰り返しで本当に退屈だと感じることもあるが、それに打ち勝って、きちんとした信頼できるデータが得られて、研究に使えるときには最高に幸せだ、とのことだった。研究者の研究に対する熱い思いが伝わってきた。また、研究室で研究している様々な研究には明確な目的があって、それを院生一人ひとりがきちんと理解していた。たとえば、私のお世話になった研究室では、様々な研究を通して、レッドリストにのっているクロマグロの保全をして実際の漁業の場に役立てる、という目的があり、皆がその目的を達成していくことに誇りを感じていた。私はまだ学部2年で、研究室活動までは少し時間があるが、自分が研究をする際には、台湾大学で目の当たりにした院生の姿勢を思い出して、自分の研究の目的を理解して、誇りをもって取り組みたいと強く思った。

 すべての活動を通して感じたことは、視野を広く持つことの大切さである。こうして海外探検隊で台湾に訪れて、グローバルに活躍されているビジネスマンや、台湾の大学生の考えに触れることで、私は、今までの自分がいかに狭いところで物事を考えていたのかがわかった。広い視野をもって世界を広く見る、というのは本当に大切なことで、そうすることで今までなんの関係もないと思っていた二つの事柄に関連性を見出せることがある、というのを知った。たとえば、訪問させていただいた化粧品ジャンルの企業は、実際に化粧品に使う成分を海底から得たり、海の中からも成分を探しているそうで、お話されていることが、私の在学する海洋大学で学んでいることと深く関連してきたので驚いた。

 以上が、派遣前と派遣後で私自身が主に大きく変わったことで、これらの変化こそが、得られたものだと感じている。


海洋環境学科 中山恭介

今回の実習では主に三つのことを行った。一つ目は台湾に進出している日本企業を訪問することだ。その企業のリーダーとされる方とのお話を通して、その企業のあり方や台湾に展開した理由、戦略などを聞くことができた。目先の利益だけを追求するのではなく、長い目で見て、また、顧客の満足を考えて商品の生産を行っており、自己利益のみを追求するわけではないプロ意識に感動した。私は企業訪問を通して人のためを目的として働くことの素晴らしさとすがすがしさを感じた。その気持ちは現在のアルバイトの接客の際に活きていると感じる。二つ目は台湾大学の研究の一部を体験したことだ。私は大学院の研究室にお世話になり、普段の大学生活ではなかなか経験できない装置や試料を使うことができた。また、一つのテーマと長時間向き合い、自分の中での考察などを考えた。この研究室での活動を通して、研究成果と日常の生活の関連性を感じることができ、研究の偉大さ、勉強の必要性などを感じた。また、私が長時間向き合った多毛類について知ることができ、多毛類の意外な一面を見ることができた。そこから多毛類をさらに知りたいと思い、実際に大学の教授に聞いたりしている。三つめは国立海洋科技博物館でのインターンシップだ。四日間博物館で研修し、博物館の教育というものを学んだ。それは大学の講義とは全く異なり、博物館を異なった視点から見ることができた。また、自分で新たな展示を考える機会があり、子供から大人まで楽しめる外観・短時間で理解できる知識を一つの展示に詰め込むことの大変さなどを学ぶことができた。研修中に博物館の職員としてお手伝いをする機会があったが、職員の多岐にわたる仕事やお客様のために働く姿勢を間近でみることができた。この一か月弱の研修でたくさんの人と出会い、つらい経験もしたが、その中で一番得ることができたのは変化の楽しさを知ることができたことだ。挑戦するまでの憂鬱を今までよく感じていたが、実際に体験・挑戦したら発見・学ぶことが多くて最高だと感じる。この研修に参加することも不安が多かったが、今では参加できたこと、参加する機会に恵まれていたことに感謝している。今でも色々なことに飛び込んでいき何度も楽しい思いをしている。今後も恐れずにどんどん挑戦していきたい。

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