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小松 俊明

教授

小松 俊明Toshiaki Komatsu

※海外派遣キャリア演習・国際連携担当

(取材:グローバル人材育成推進室)

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台湾の4つの大学から本学を訪問した学生達と探検隊の学生達と一緒に(小松教授は前列中央)

学内で担当されている仕事について教えてください

私のミッションは、海洋大が教育機関としてグローバル化を果たすことに貢献すること、そして海洋大で学ぶ学生達を将来グローバル社会で活躍できる人材に育てるためのグローバル教育を実践することです。そのための組織改革や広報、国際交流提携校の開拓に取り組み、授業や実習を行っています。

その中でも、私が一番注力しているのは、海外探検隊プログラム(授業の正式名称は「海外派遣キャリア演習Ⅰ・Ⅱ」)です。これは学部生を春期と夏期の休暇期間を利用して1ヶ月間、アジア5カ国に派遣する実習(2単位)となります。香港大学、シンガポール国立大学、台湾大学等のアジアのトップ大学の大学院レベルの海洋研究所での研究体験、そしてヤクルト、味の素等のグローバル企業におけるインターンシップ体験を積める本学で独自に開発したプログラムです。

また、「グローバルキャリア入門」という授業を担当しています。この授業には毎回色々な分野から社会人のゲストに参加してもらい、グローバルに展開する様々な仕事の話を聞きながら、自らが将来グローバルキャリアを築くためのヒントについて深く考察を加えることを狙いとしています。
その他にも、国際交流等推進委員会と留学生委員会に所属し、海外大学の提携先の開拓や学生の留学先ルートの開拓、海外の来客対応などを担当しています。

産業界出身の異色なご経歴とお聞きしました

はい、私は多くの大学教員とは異なるキャリアを積んだ上で、現在の仕事についています。若い頃はグローバルに事業を展開する総合商社でキャリアを積み、後に外資系企業でも働きました。海外生活は合計12年あり、これまでの仕事はすべて国際担当でした。ビジネスマンとしてのキャリアが長く、国内外での起業体験があります。大学教員となってからは海洋大のグローバル化推進に邁進しつつ、グローバル人材育成教育学会での活動や、組織のグローバライゼーションを研究テーマに活動しています。

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グローバル人材育成教育学会に探検隊の学生2人とともに出席(小松教授は左端)

グローバル化はなぜ必要なのでしょうか、またグローバル人材とはなんでしょうか

世界中の国々が「海」や陸を介してつながり、情報や人、そして様々な物が移動しています。自国だけで解決できる問題よりも、むしろグローバルイシューと言われる、たとえば環境問題、紛争問題、貧困問題、そして経済問題等、「地球市民レベル」で取り組むべき課題が急激に増えています。

日本も例外ではなく、政治、経済、外交、教育、科学等、あらゆる側面において諸外国との折衝や人的交流があり、そうした環境に対応できる組織体制、制度設計、そして人材育成が必要となっています。グローバル化の波は、日本の教育機関にとっても切実な課題です。

さてグローバル人材についてですが、これは何か特別な存在を指している言葉ではなく、「グローバルな環境で生きる人材」という意味に私はとらえています。つまり、日本人だろうが、米国人だろうが、どこの国で生まれても、今や自動的にグローバル人材であり、地球市民であるということです。つまり、日本特有の生き方、特にコミュニケーションや価値観を持っているだけではグローバルイシューの解決に貢献することはできませんので、私たちは一人ひとりが皆、世界の常識を学び、世界のどこに行っても通用する知識やスキルをバランスよく身につける必要があるということだと考えています。

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カセサート大学に留学中の探検隊の学生とタイ・バンコクで一緒に(小松教授は右)

これからグローバルに挑戦する海洋大生にメッセージをお願いします

「英語が苦手」ということを理由に、「地球市民」である現実から逃避しないでほしい、これが私の一番の願いです。誰でも苦手なことはあるし、逆に得意なことがあります。もし話をするのが苦手なら、文章を書いたり、プレゼン資料を作ったり、絵を描いてもいいと思います。大切なことは、世界を国境や国籍で線引きするのではなく、もっと本質的なことに目を向けてみてはどうかということなのです。たとえば、「友情」や「信頼関係」は同じ言葉を話しているから、同じ国に生まれたから得られるものではないということ、「多様性(ダイバーシティ)」を受け入れる柔軟で余裕のある心が大切であるということなどです。

もちろん、大学在学中には生物資源や海洋環境、食品や海洋政策などに関する専門知識を身につけることも大いに取り組んでほしいと思います。一方、「人間力」「思考力」「コミュニケーション力」を育み、まだ若くて経験不足な学生であったとしても、一人の地球市民として深刻なグローバルイシューの解決に向けて貢献してほしいと願っています。

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探検隊マレーシアプログラムが行われるコタキナバルにて(背景は標高4095mのキナバル山)

最後に、プライベートな時間の過ごし方を教えてください

実は私にはこれといって目立った趣味がありません。スポーツ観戦(野球やサッカーからバドミントン、卓球までなんでも)、国内外の旅行(今は欧州、豪州に関心あり、これまで20カ国以上を旅した)、美味しいものの食べ歩き(和食、タイ料理、韓国料理、メキシコ料理等)、音楽鑑賞(ジャズ、ミスチルと長渕剛のファン)など、仕事一色になりがちな日々の中で、うまく隙間時間を作って私なりに人生を楽しんでいます。2人の子育て(男女)の真っ最中であることから、仕事が終わった後や週末は自宅で過ごすことが多く、家族と一緒に一番多くの時間を過ごす生活を送っています。

海洋大で仕事をしていて楽しいことは、海や魚、食べ物(特に海産物)などを学ぶ大学であること、そして各分野の専門家が学内にたくさんいますので、仕事の中でもそうした話題にことかかないことです。今後も海洋大のグローバル化推進に取り組みながら、世界中の高等教育機関やグローバル企業とのネットワークを広げ、その結果として世界中の海や魚、食べ物との接点を増やしていきたいと考えています。

ありがとうございました

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