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概要

9kiseihoukokusho

71最初の三週間は「タイの東大」チュラロンコン大学で学ばせて頂きました。最後の一週間もやはりとても優秀な大学である、ブラパ大学で学ばせていただきました。そう言われるだけあって、そこにいる教授も学生も頭の回転がとても早く、言葉の端々からも頭の良さがよく分かりました。そんな人たちと一緒に研究をさせていただけるというのがそれだけでも本当に光栄なことで、日本で夏休みを過ごしていたのでは得られない、とても貴重な経験だったと思います。しかし、それだけでなく彼らは、時間を見つけては周辺の案内をしてくれたり、見たこともない場所や風習を教えてくれたり、人から人へ色々な関係を築いてくれたりと、ここには書ききれない程のたくさんのことを教えてくれました。あれだけ頭が良い彼らが、あれだけ親切に、また対等に接してくれたことは絶対に忘れてはならない大切なことだと思います。海外に出て、そうした人たちに会えたことが私にとってまず何よりの経験です。今回のことを通じて、彼らのような人柄を目指したいと考えるようになりました。知らない人にも親切にして、素敵な笑顔で迎え入れることが当たり前のようにできる人になりたいと思えるようになりました。もちろんお世話になったのはタイ人の方々だけではありません。小松先生、今回は探検隊に参加させて頂いて、本当にありがとうございました。この一ヶ月間の沢山の経験をここに全て書き綴りたいくらい、毎日が素晴らしい体験の連続でした。これだけの経験をする機会を与えてくださったこと、本当に感謝しています。そしてタイ隊の皆にも本当にお世話になりました。リーダーの萌さんには事あるごとにいろいろな心配をかけさせてしまいましたが、うろたえずいつも引っ張ってくれました。友希はいつも元気で、行動もすごく積極的でした。遊び心にも溢れていて、いつも楽しませてくれました。てつくんも豊富な経験から色々なアクションを起こしてくれたり、中国の人というもう一つの視点ももたらしてくれました。一人ひとりがとても頼もしく海外に居ることを忘れるくらい安心していられるメンバーでした。それぞれ違った人柄でありながら皆素敵な人達で、出会えてよかったです。素敵な人達といえば、タイ人はすれ違う通行人でも挨拶をすれば笑顔で「サワディカー」と返してくれ、挨拶が通じるというだけでもやはり温かい気持ちになりました。試しに日本に帰ってから全く知らない日本人に挨拶をしてみましたが、顔をしかめて目を逸らされてしまいました。たったの挨拶一つですが、日本に帰ってきたことを実感する、少しさみしいような気分の今日のこの頃です。それでは長々と失礼いたしました。毎日の経験を表すにはあまりに拙い文章でしたが、少しでもタイという国を皆様に発信できていたのなら嬉しいです。食品生産科学科 1年笠井健志郎