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概要

9kiseihoukokusho

44今回のシンガポールが私にとって初めての、本格的な海外体験でした。出発日の二日前まで遠泳実習があったので、慌てて準備をしての出発でした。メインの研修先はTMSI、Apollo、Qian Huの三か所でした。どの場所も海洋、魚、環境に関連しており、私たち東京海洋大学の学生ならではの研修先です。TMSIではサンゴの保護活動のための研究が行われていました。私たちはその研究の手順の一部を体験しました。大学院というものに興味はあったものの、どのような場所で何が行われているのかはほとんど知らなかったので、少しだけでもその雰囲気を味わうことができてよかったです。月並みな感想ですが、研究は大変そうだなと思いました。実験では、大量のデータを採集する必要があります。次に、そのデータを一つ一つ地道に測定し、結果を出します。この作業が大変です。そして、得られた結果から実験の結論を出します。この結論が、仮説と異なるなどすることもあるでしょう。実際、自分の計測でも真逆の結果が出ました。このように、一つの結論を出すまでに長い時間と労力が必要です。平大輔さんがおっしゃっていた話では、研究職は慢性的な人手不足なうえ仕事が非常に多いため、時間が足りないそうです。TMSIの方々が撮影した、自分たちが使ったデータの読み取りにくさからもその苦悩が垣間見えました。また、研究を行う上で最も大切なのが研究費を獲得することで、重役になればなるほどその方面に奔走しなければならなくなります。でも、楽しいから、自分がやりたいことだから続けているとおっしゃっていました。たった一週間の体験から感じたことですが、研究職に少し興味を持ちました。研究の作業も苦ではないし、研究という行為自体も性に合っている気がしました。なにより、一生懸命努力してわからないことを解決する、新しいことを発見する、というのが楽しそうです。しかし、宮田先生もおっしゃるには、研究職は厳しい道であるそうなので、足を踏み入れるにはしっかりと考えてからにしたいと思います。NUSやNTUは、大学の規模がけた違いに大きく、設備が整っています。大きな図書館や24時間解放の部屋がたくさんあったり、娯楽施設があったりといった感じです。正直、うらやましいと思いました。日本中探してもこのような大学はなかったからです。コンセント付きのテーブルが外にたくさんあり、そこで多くの学生が必死に勉強をしていました。そしていろいろな学生がいました。数も多かったです。勉強するのに周りは関係なく自分次第だと言われますし、その通りだとも思いますが、やはり環境が整っていたほうが効率的だし、より伸びると思います。海洋大の自分もかなり恵まれているほうだとは思いますが。シンガポールでは男性は18歳からの二年間、兵役に行かなければならないそうです。兵役が終わってからやっと大学に通えます。やはり、自分は恵まれているようです。Apolloはとても温かい雰囲気の会社でした。社長を含めた全社員の距離が近く、自分の想像していた「会社」とは違ったものでした。将来、「会社」に就職してしまうことに拒絶感があったのですが、この様な会社なら大丈夫かもしれないと思いました。Apollo社員のノムさんはモンゴル出身でモンゴル語、英語、日本語が話せるのですが、そ海洋資源エネルギー学科 1年Team1 大崎寛斗