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概要

海外探検隊_7

研究室研修:チュラロンコン大学 理学部食品テクノロジー学科Faculty of Science Department of Food Technology30私が派遣された研究室では様々な食物に含まれる栄養成分について研究しています。成分の含有量や効能などを調べ、新たな機能性食品などに応用するための研究が行われています。研修では、食用豆の中の抗酸化物質の含有量の測定法や抗酸化能の測定法について学習させていただきました。食品成分の測定は食品を扱う上でとても大切な学習ポイントの一つです。小豆・コーヒー豆・そしてタイで広く親しまれているMungBeansという緑豆の中の抗酸化物質の一つであるフェノール化合物(ポリフェノール)や、その中のフラボノイド化合物を溶媒に溶かしだし、それを各種試薬と反応させることで生じる色素化合物の吸光度を測定し含有量を算出しました。日々の研究の中で実験器具の扱い方、なぜその温度や液性条件で操作を行うのか、なぜその試薬でなければならないのか、なぜ吸光度から含有量が算出できるのかなど、様々な疑問が生じました。研修で大切だと思ったことは、これらの疑問を生じさせる事と疑問を解決する事です。実験をしては質問をして、理解して、また新たな疑問が生じ…を繰り返すことによって日々より深く学ぶことが出来ました。英語でのやり取り、参考文献も理系英語とされる英単語などが多く使われているので語学に関してもとても良い学習機会となりました。英語が得意なわけでも食品にとても詳しいわけでもありませんが、負けん気とやる気さえあれば参加することが出来るというところにこのプログラムの良さがあると実感しました。 (佐々木 駿祐)食品化学研究室 (Kiattisak 先生)私は1か月間、「Stability of probiotics in fruit juice」というテーマで実験をしました。この実験は、時間が経ってもプロバイオティクスがジュースの中で菌数を維持しているのか、あるいは減少するのか新しいデータをとり、最終的に新しい製品を作ることを目的としています。実験方法はまずタイ人に親しみのあるグアバジュースとオレンジジュースにコード名39-3と251-1の2種類のプロバイオティクスを組み合わせを変えて混ぜ、冷蔵庫で保管しました。そして、冷蔵庫で保管したジュースを取り出し、ジュース1?と寒天を混ぜ、寒天培地を作成しプロバイオティクスを培養しました。それに加えてpHや糖度、色彩、酸度をそれぞれ測定しました。次に培養したプロバイオティクスのコロニーを数えてエクセルでグラフを作りました。これらの工程を1か月間、合計5回行いました。結果は、組み合わせによって安定性に違いが見られました。今回リサーチプログラムに参加して、改めて研究の地道さと大変さを学びました。プロバイオティクスを培養させて、寒天培地をのぞき込むとアオカビが生えてくることがあり、実験は失敗と隣り合わせなのだとわかりました。大変だったけれども、楽しかったです。大学での4年生の研究室配属も楽しみです。実りある1か月間を過ごすことができました。研究室の皆様に感謝しています。ありがとうございました。 (近藤 晏琳)食品微生物学研究室 (Kitipong 先生)チュラロンコン大学食品テクノロジー学科の3つの研究室に配属され、食品研究に関する研修を行いました。研修に先立ち、オリエンテーションや学生との交流を兼ねた大学案内が行われました。