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概要

海外探検隊_7

タイプログラムの特徴マングローブ林29今回のタイ研修は海外探検隊プログラムの内のリサーチプログラムの1つです。本学の食品生産科学科の学生で構成されたチームメンバーでタイのバンコクにあるチュラロンコン大学のそれぞれ違う食品化学に関する研究室に派遣され、約一カ月間それぞれ現地で与えられた研究について取り組んできました。事前に行われた質問を参考に、4年の張と1年の山主がChaleeda先生の食品加工研究室、3 年の佐々木がK i a t t i s a k 先生の食品化学研究室、2 年の近藤がKitipong先生の食品微生物学研究室に配属され、各自が興味ある分野について学ぶことができました。詳しい研究内容は各メンバーの研究室に関する記述をお読みいただければ幸いです。研究中のやり取りは主に英語で参考文献も英語で書かれたものが主になりますので、この一カ月は英語漬けの毎日となりました。研究は週5日、基本的に朝から午後5:00まで行われました。興味ある分野と言っても、4年生以外は海洋大でまだ研究室に所属しておらず実際に実験(研究室)漬けの日々は初めてでしたので、貴重な経験をさせていただきました。本プログラムの良いところは、学習面だけに限らず一か月間同じ場所に通い続けることで、より深く研究室メンバーや他の現地学生と関われることにもあります。またタイの様々な文化や食事にも触れあうことができ、このような機会をいただけたことをとても嬉しく思うとともに、感謝いたします。(佐々木 駿祐)プロジェクトの前半に、私たちは環境保護活動を行っていらっしゃるサイスニーさんに案内していただき、タイのマングローブ林を訪問しました。私たちが訪問した際に、そこはもう立派なマングローブ林へと戻りつつありました。しかし、植林活動をする前までは訪問した場所にあったマングローブ林はほとんど失われてしまっていたそうです。またそれによって土地の浸食も起きていました。原因はエビの養殖産業でした。エビ養殖場のための乱開発によって、マングローブが伐採されたりすることで、このような自然破壊が起きてしまったそうです。マングローブ林が無くなる前まではそこにはたくさんの生物が生息していたのですが、マングローブ林が失われてそのほとんどの生物がいなくなってしまいました。マングローブ林があったころには小さな生物のみではなく、イルカなども見ることができたと聞き、想像していたよりも大きな影響がマングローブ林の破壊によってもたらされているのだなと感じました。植林活動ではマングローブ林の減少によって起きた土地の浸食を食い止めるために竹や新たなマングローブの苗を育て植えることでその土地の再生を図っていました。植林活動はたくさんの人々の協力の上に成り立っていました。私たちが訪問した時に、植林活動を行う主要なメンバーの方々のほかにたくさんの方がボランティアで植林作業を手伝っていました。このような方々の協力によって長い間マングローブ林の保護活動が続いてきたのだなと感じ、一人一人の小さな行動がたくさん集まれば、こんなにも大きな変化をもたらすことができるのだと勇気をもらいました。私たちが訪問する前、前回のタイ隊が訪問した時にはまだ目の前の海が目視できていたそうなのですが、私たちが訪問した時にはもうマングローブによって海が見えなくなっていました。ここまで回復させるまでの努力と時の流れの速さを実感しました。回復しつつあるというもののまだ完全には元の姿には戻っていないようで環境保護というものはたくさんの時間と人々の協力が必要なのだなと思いました。マングローブ林の問題については知識としては知っていましたが、実際に現場にいくことでよりその問題について身近に考えることができました。(山主 麻由)