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概要

海外探検隊_6

Dr. JAYA SEELAN SATHIYA SEELAN 研究室今回、私たちはマレーシア国立サバ大学で5日間研修を行い、そのうちの2日間は各研究室で研究活動をお手伝いさせていただき、残りの3日間は、昆虫の採集・標本づくりや日本人講師による特別講義を受けさせて頂きました。私は、マレーシア国立サバ大学のラボ研修で、アリの研究を行うDr. Kalsomの研究室でラボワークをさせていただきました。ラボワークではアリの同定作業を行いました。アリの同定は、体の特徴の一つ一つを顕微鏡を通して確認しながら、フローチャートに沿って行います。1mmを下回るサイズのものは、特徴の一つ一つを捉えることが困難で、最大限集中しないと正確に捉えることができませんでした。しかし、海洋大学での魚の同定の学習が活き、多くのアリを正確に同定することができ、Kalsom先生から褒めていただけました。自信が持てたと同時に嬉しかったです。海洋大学での魚類の学習が、マレーシアでのアリの同定に活きるとは思ってもいませんでしたが、多くを学んでいればいるほど、自分の活動の幅がどんどん広がっていくことが実感でき、日本に帰国してから、より意欲を持って学習に取り組むことができるようになりました。たった3日のラボ研修でしたが、Kalsom先生は、私に新しい世界を開いてくれました。素晴らしいマレーシアの自然を根底から支えているアリの世界はとても魅力的な世界でした。ラボ研修では、研究に必要な技術を学ぶことができただけでなく、多くを学ぶことの楽しさにも気付かされました。(寺内 脩真)UMSのラボ研修では、Jaya先生の研究室に配属され、菌類の同定を行いました。Jaya先生の研究室では蛍に付着する菌類の研究を行っています。生物の同定は大きく二つの方法があります。一つは実際に生物を顕微鏡などで観察し、形態学的に同定する方法で、もう一つは遺伝子を解析して、分子学的に遺伝子配列の違いを見る方法です。ラボ研修1日目は形態学的な同定を行いました。菌類を増殖させるための寒天培地を作成し、死んだ蛍のサンプルから白金耳で菌類をとり、培地に植菌し、顕微鏡で同定を行いました。2日目は、分子学的に同定をする際に使用するGene Bankという遺伝子のデータバンクを用い、ボルネオ島の菌類の遺伝子配列をExcelにまとめ、データベースを作成する作業を行いました。このラボ研修はメンバーごとに興味がある分野の研究室に配属していただいており、今回の研修内容は今の研究と非常に似ています。そのため、帰国後の自分の研究活動にもスムーズに入ることができました。また、UMSの学生から、研究へのモチベーションや日本への留学経験の話を聞き、自分も彼のように高い志を持って研究に取り組み、いつか海外に留学してみたいと刺激を受けました。(松島 彩)研究室研修:マレーシア国立サバ大学(UMS)Institute for Tropical Biology and Conservation(ITBC)マレーシアのボルネオ島は生物多様性の宝庫と呼ばれており、多くの昆虫を採集することができ、魅了されました。標本製作ではマレーシアに生息する昆虫を用い、ラベリングの方法や標本の意義について教えて頂きながら製作しました。ラベリングなどの技術は、今後の研究活動に欠かせない重要な作業なので、早い段階で体験できて良かったです。(秋庭 陽介)Dr. KALSOM 研究室30