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概要

海外探検隊_6

2016年3月末、海外探検隊6期生は全員無事帰国を果たし、それぞれが4月からの新しいスタートを切りました。非日常だった1か月が終わって日常に戻り、皆、どのような思いで日々を過ごしているのか、あの毎日が刺激的なアジア生活の記憶が薄れていく中、次の挑戦へのブッキング(先行予約)をしっかりとしたのかどうか、気になりながらこの原稿を書いています。海外探検隊プログラムは、一般の大学生に短期間で非日常的な体験をたくさんしてもらうために、あえて大変忙しいスケジュールにして、チャレンジを凝縮した内容になっています。だからこそ、参加したすべての学生にとって、刺激はかなり強かったはず。一方、一人ひとりの学生を見てみれば、現段階での能力や努力のレベル、そして感受性や成熟度は学生によってかなり違います。もちろん、どんな学生生活を過ごすかは個人の自由であり、必死に努力する者もいれば怠ける者もいて当然ですが、最終的にはすべて自分に跳ね返ってくる、それだけはいつの時代も共通しています。6期生に至るまで、過去に100名に迫る数の学生たちが海外探検隊プログラムに参加してきました。そこでいつも感じることは、帰国してからの行動、それがその後の学生の成長に大きな差をつけるということです。帰国後も、グローバルな視点を持ち、学生としては非日常と思える未知の世界にチャレンジし続ける学生であってほしいと、毎回海外探検隊プログラムが終わるたびに、そう思います。ようするに、アジアに派遣されていた間に学生は成長するのではなく、帰国してからが本格的な成長の機会を迎えるということなのです。海外生活は刺激がありますが、その刺激に酔っていたところで、自分の実力や見識、世界観は実は何も変わりません。「刺激に反応した」、ただそれだけなのです。だからこそ大切なことは、帰国後に自分のアジア生活をどう振り返り、自分に足りないことは何なのか、どうしたら課題を克服できるのか、具体的に今すぐ、そうした課題解決に取り組むことが求められています。これまで何度も帰国後の学生たちの様子を見てきたがゆえに、あえて苦言を呈したいと思います。帰国後、様々なチャレンジを繰り返し続け、目を見張るような成長を遂げた学生が、海外探検隊OB/OGには少なからずいます。一方、せっかくの刺激だったのに次第に記憶が薄れ、アジア生活で気づいたはずの自らの課題を見失ってしまい、結局は自分の殻に閉じこもってしまう学生もいます。まだ若く未熟だからしょうがないといえばそれまでですが、やはり、海外探検隊プログラムで出会った人々、グローバル企業での研修をはじめ、様々な貴重な機会を考えれば、成長の機会を逃してしまうことはもったいないことなのです。海外探検隊プログラムも第6期を迎え、プログラム内容も充実し、運営上のノウハウもたくさんたまってきました。プログラムには、1年生や2年生が中心となって参加してくれるようにもなり、中には2年生がリーダーを務めるチームも少なくありません。そうした参加者の低年次化が進んでいるがゆえに、海外探検隊プログラムは参加しただけではなく、むしろ帰国後の活動が大切になってきました。それもあって現在、海外探検隊プログラムは、最初に誰もが参加するキャリアプログラム、そこから派生したリサーチプログラムやバリューチェーンプログラム、そして国内の高大連携を促進させるインスパイアプログラムなど、幅広く教育の機会を新たに学生たちのために用意しています。海外探検隊6期生の諸君、帰国後の次のチャレンジをブッキングすることを忘れずに、これからも様々な成長のチャンスをどん欲につかみ、大きく世界に羽ばたいてくれることを期待しています。「海外派遣キャリア演習」担当教員 小松 俊明海外探検隊6期生派遣を終えて2シンガポールチーム香港チーム