海外探検隊 Vol.25
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<海洋環境科学科 2年 篠宮祐二朗> まではおよそ2週間かかる。今までビールの製造過程を知らなかったので、興味深かった。質疑応答では積極的に質問する姿勢が見られた。100%の完璧な質問ではなくても、質問をきっかけに新たな情報も得ることができ、改めて自発的に質問していくことの大切さを感じた。工場の方の説明を、今週末に卒業する HUST の学生がベトナム語から英語に通訳してくれた。説明の中には細かい数字や専門的な用語もあったが、メモを取りながら瞬時に通訳しており、英語力の高さに驚いた。自分も大学を卒業する時点でこのようなレベルにまでたどり着きたいと思った。空いている時間があったので公共自転車に乗って街を散策した。バイクや車と隣り合わせで走るのでスリルがあったが、地元の方を手本に気を付けながら運転し、面白い経験だった。今度 HUST の皆さんへ日本食を振舞いたいと思い、おにぎりをつくることを計画した。限りある中でも、食材を求め二店舗をめぐり、皆で様々なアイデアを出しながら材料を探した。楽しみながら日本の文化を伝える機会を大切にしたい。 <9月 24 日> HUST 研修 【本日のスケジュール】 12:00  おにぎりパーティー 14:00  ラボ 17:00 クオン先生のレストランで夕食 【その日の学びと気づき】 今日はこれまでお世話になったラボの方々に向けて、日本のおにぎりを振る舞った。梅干しやふりかけ、シーチキンマヨネーズなど、いくつかの具材を用意し、HUST の学生たちにも実際に握る体験をしてもらった。最初は形を整えるのに苦戦していた人もいたが、だんだんとコツを掴んで楽しそうに握っている姿が印象的だった。丸や三角、少し変わった形など、それぞれが自由に工夫して作っているのを見て、食文化の共有を通して交流できていることを実感し、とても嬉しかった。さらに、温かいお味噌汁も用意し、組み合わ39 うで、日本はそこまで習慣化していないと言うと驚いていたのが印象的だった。 午後は 2000 年以上の歴史を持つ Dau Pagodaを訪問した。参拝に訪れる地元の人々も多く、とても趣深い雰囲気だった。お祈りの内容について尋ねると、皆が口を揃えて「まずは家族のこと」と答えており、家族を大切にする文化が強く根付いていることを感じた。 夜にハノイへ戻った後は Pizza 4P’s で夕食をとった。この日は私の誕生日で、学生たちがケーキとプレゼントを用意してお祝いしてくれた。海外で誕生日を迎えるのは初めてで、不思議な気持ちと共に嬉しかった。 また帰宅後、今日 1 日バイクの後ろに乗せてくれた Nga さんにお礼のメッセージを送ると、彼女からの返信の最後に「私たちは兄弟のようなものです」と言ってくれた。日本では仲良くなっても兄弟とまで表現することはないので、そう呼んでもらえてすごく嬉しく距離も縮まったように感じた。ベトナムの学生達の優しさや思いやりに触れとても温かい気持ちになった 1 日だった。 <海洋電子機械工学科 2 年 濱野紗良> <9月22日> HUST 研修・ビール工場 【本日のスケジュール】 07:15~14:00 ビール工場見学 18:00~21:00 買い出し 【その日の学びと気づき】 今日はビールの工場見学に行き、どのような工程でビールが製造されているのか学んだ。ハノイでは麦を育てることができず輸入品の麦を使用しており、コスト削減のためビールの原料は70%の麦と30%の米で構成している。麦100%で作られている日本のビールとの味や香りの違いを実際に飲んで確かめてみたい。発酵は2段階に分かれており、1段階目では1週間酵母に糖をアルコールと炭酸ガスに分解させ、2段階目では1日中また別の酵母の働きで味と香りをつける。酵母によって最も働きがいい温度は異なるので段階ごとに温度も調整されている。原料から商品になる

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