寺田彩乃 私たちは、8 月 12 日から 30 日までの 2 週間をブラパ大学マリンテクノロジー学部で過ごしました。自然豊かなチャンタブリにあるキャンパスで、実戦形式の多様な活動を経て通じてたくさんの学びを得ることができました。具体的には、マングローブ林の観察やプールでのダイビング体験、カヤックを用いた生態系調査、タイボクシング体験などを行い、自然や文化に触れる貴重な経験をしました。 特に印象に残ったのは、宝石の採掘体験です。チャンタブリは宝石が有名な地域で、市内には宝石店が数多く並んでいます。はじめに、私たちはチャンタブリの宝石博物館に行き、展示や解説を通じて宝石の基礎知識を学びました。その際に、職人さんが実際に目の前で宝石を削ってくださいました。ただの曇った小石を数分間で輝く宝石へと削り出す様子を間近で見学し、熟練の技と宝石の魅力を強く感じました。その後、私たちは宝石を掘る体験をしました。汚れてもよい格好に着替えた後、はしごを使って地下数メートルの穴の中へ降り、必死に地面を掘って岩を集めました。穴の中は、掘った際に出てきた泥を流すために常に水が流れており、泥水の中で必死に作業を進めました。その後、掘削した岩石を水で洗いながら手作業で宝石を探しました。最終的には、バケツ四杯分掘削した中で、わずかひとかけらのサファイアのみ見つけることができました。実際に泥まみれになりながら自分の手で地面を掘ったことで、宝石掘削の過酷さと厳しい現実を実感しました。 また、マリンテクノロジー学部ではタイの学生と交流する機会が多くありました。日中の活動を共にするだけでなく、放課後や休日にもたタイを代表する国立大学であるブラパ大学の学部の一つ。チャンタブリにキャンパスがある。 堀った岩石の中から宝石を探しているときの写真 くさん交流をしました。タイの学生は、とてもフレンドリーでやさしく、一緒にプールやバドミントンで遊んだり、休日にカフェや海辺、マーケットへ遊びに行き、友情を深めることができました。また、同時にタイの文化にも直接触れることができました。タイのホラー映画をみんなで観賞したり、タイのチアリーダーを一緒に踊ったり、タイティーをみんなで作って味わったりしました。最終日の夜には、私たちのお別れ会をしてくれました。パスタやステーキを一緒に作ったり、タイのサラダであるソムタムをふるまってくれたりしました。この 2 週間は、日本にいては経験することができなかった学びや交流であふれていました。実習や体験を通じて自然や文化を肌で感じ、現地の学生との交流を通じて異文化理解を深めることができました。 13 ブラパ大学 マリンテクノロジー学部
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