マングローブ植林 ランチの様子 人と多くの言葉を交わした。海外探検隊のタイ隊は、他の隊と比べても数多くの人とコミュニケーションをとる機会があったと感じる。 私たちはバンコクとバンセーン、チャンタブリ(バーンナム村)という異なる地域に滞在し、そこで都市と地方の違いを感じた。タイはバンコク一極集中と言われているが、東京と遜色ないくらい都会のバンコクと比べ、地方のチャンタブリではオートバイが無いと大学からも出られないという生活の違いに驚いた。また、このチャンタブリにある BUU のキャンパスでは、ムスリムやキリシタンといったタイのマイノリティの人々と深い関わりを持つことができた。タイと言えば仏教という認識であった私にとって、こうした人々との交流は新鮮であった。 この1か月で、タイ語やタイの諸々の文化、タイの水産業といった、多くの知識を得たと同時に、日本とタイの人々の考え方や性格の違い、大学生活の違い、地震への耐性の違いなど、様々な気づきを得ることができた。しかし、こうしてタイについて知るほど、まだ見えていない部分があることを感じる。タイ語が話せるようになれば、もっと沢山の人々と言葉を交わすことができるだろうし、タイで働くとなれば、もっと違う物の見方ができるようになるだろう。バンコクとチャンタブリが別世界であったように、別の地域に行けば、また違った様子を見ることができるかもしれないと感じる。 タイの人々と関わるなかで、印象的だったことの一つが、徳を積むという意味の「タンブン」である。タイの道を歩いていると、所々に小さい子供を抱いている女性や身体障害者が座り込んでいる様子を目にする。私たち日本人学生が目を合わせないように通り過ぎる横で、同行していたタイ人の先生がお札を渡す様子に驚いた。仏教国であるタイでは、このタンブンの精神から、他者に優しくする風習が広がっているようである。こうした優しさや助け合いの精神は、日本の私たちも見習うべきだと感じた。 39 従えという諺があるように、他国へ行く際は、その国の言語で最低限の会話をできるようにし、その土地の文化を理解・尊重していくことが重要だと考える。 <海洋政策文化学科 1 年 綾戸蘭那> <3 月 29 日> 研修を振り返って 【本日のスケジュール】 フリーデイ 【その日の学びと気づき】 地震から一夜明け、今日のバンコクは普段の様子を取り戻してきたように見える。私はプロムポン周辺で営業再開したショッピングモールに行くなどしてゆっくり過ごした。 振り返ると、この1か月でタイでの生活が日常に思えるほど現地に浸かったと思う。タイの辛い料理を食べ続け、現地の日用品で生活し、現地の
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