海外探検隊 Vol.24
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<3 月 26 日> HUST 【本日のスケジュール】 09:00 活動開始 11:30 クオン先生とランチ 14:00 活動開始 19:00 Dat と Thuyloy 大学付近の有名な 【その日の学びと気づき】 本日は、クオン先生が諸事情で最終プレゼン・ディナーに参加できないということでランチを共にした。食べたいものを聞かれて私たちは迷っていたけれど、クオン先生の提案で犬肉料理(món thịt chó)に挑戦することになった。犬肉はシュリンプソースと食べるのが主流だそうだ。そこで、シュリンプソースの事前準備について科学的に紹介してくださった。手順は簡単で、ソースに金柑果汁を加えてひたすら混ぜ続けるというものだ。金柑果汁の持つ酸が化学反応を起こして二酸化炭素を発生させ、シュリンプソースが泡立ち体積が 1.5 倍に増えるというメカニズムである。クオン先生は私たちが普段気にも留めないようなところから食を科学的に解説してくださり、フードテクノロジーがいかに重要か、そしていかに興味深いかを改めて実感させてくれる。ベトナムや日本の食文化についてお互い不思議に思っていることを話し、クオン先生とは最後の時間になると信じたくないほどに盛り上がった。私たちは、ベトナムのバナナ鍋を斬新な文化だと感じていることを話した。日本人にとってバナナはフルーツであり、皮ごと料理に使う文化はない。その話をする30 する機器)に 2 時間かけ、無菌的な条件を作った。 昼食は、私達の要望で Bánh Xèo というベトナム風お好み焼きだった。食後には、タピオカミルクティーやフルーツティーをモバイルオーダーし、ラボのみんなでティータイムを楽しんだ。これまでの研修で気づいたことが一つある。それは、ベトナムでは日本よりもモバイルオーダー文化が進んでいるという点だ。ベトナムでは、「Grab」というアプリを使って、タクシーだけでなく、食事やドリンクも簡単に注文できる。この利便性は本当に驚くべきもので、アプリひとつで手軽に外出せずとも自宅やオフィスで好きな食べ物や飲み物を楽しむことができる。日本でもウーバーイーツなどのサービスは盛んだが、ベトナムではその普及率が非常に高い。この理由は、ベトナムがバイク文化だからではないかと考えた。 ベトナムでは、移動手段としてバイクが非常に一般的で、都市部ではバイクの数が非常に多い。そして、バイクは、都市の狭い道をスムーズに走行できるため、渋滞を避けて素早く食事を届けることができる。このような特徴が、都市生活においてモバイルオーダーの普及を支えているのだと考えられる。また値段も手頃である。500ml で 200-300 円であり、実店舗と同じくらいか、それよりも安い値段で、好きな場所好きな時間に好きなドリンクを楽しむことができることは、非常に羨ましく、日本も同じようになればいいなと思う。 午後は、午前の作業の続きを行った。無菌状態にした培地をシャーレに 12ml ずつ入れ、計 10 個のシャーレに入った培地を完成させた。この培地は明日以降の実験に使用する。また、作業後に、柚季さんと遥香さんの研修先で月餅を作ったということで、4 階ラボや私たちに届けてくれた。私は、月餅という名前から日本で見たことのあるあの形を想像していたのだが、ベトナムの月餅には、焼いているタイプと焼かないタイプがあるらしく、想像とは違う月餅だった。どちらかといえば、饅頭に似ている様で、同じ中国から伝わったお菓子だが、各国で独自の発展を遂げているところが興味深いと思った。 <食品生産科学科 2 年 尾里夏花> ストリートフードに挑戦

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