<3 月 1 日> バッチャン陶芸村 【本日のスケジュール】 09:00 バッチャン陶芸博物館 11:00 絵付け体験 13:00 陶芸体験 【その日の学びと気づき】 学生たちがバッチャン工芸村へ連れていってくれた。昨日から新しく交流を深めた学生も入り、ベトナムの学生 3 人と私たち 4 人の計 7 人で向かった。驚いたことに、最近行きつけのカフェのオーナーが彼の兄だということが行きのタクシーの中で発覚した。そのオーナーは英語が堪能でとても優しく、行くと必ず値引きをしてくれるうえにお菓子やお茶を無料で渡してくれる。実はハノイ工科大学の教授で、ロシアに 10 年間留学して建築に関する博士号までとった人であることを教えてもらった。世間の狭さに驚くとともに、ひとつひとつの出会いを大切にしていれば、思いがけない新たな出会いに巡り合えると実感した。 バッチャン陶芸村に着くと、遅刻した学生が買ってきてくれたバインミーとお菓子を食べた。お礼に日本のお菓子を渡すと、とても気に入ってくれた様子であった。 バッチャン陶芸博物館では、バッチャン焼きの歴史や実際の陶芸品・陶芸作りに使われた道具などを見た。ベトナムの学生たちは博識で、陶芸品なのだと感じた。調べると大部分が無宗教であるそうだが、町には多くの中国系の寺院や教会があり、宗教に対する考え方は日本と近しいのかもしれないと思った。 昼食では、ブンチャやフォーを食べた。互いの苦手なものや胃の容量も把握してきて、苦手なものや食べきれないものを渡して協力しながら、ベトナムの山盛りの食事を楽しんでいる。私はベトナムの料理は全て量が多く感じるのだが、聞いてみたところベトナムの人にとっては普通の量のようで、私の胃袋が小さくなってしまったのかと思うと少し悲しかった。食事を残すことは好きではないため、いつも必死に食べているが、これからは少なめにオーダーするなど対策していこうと思う。また、食事については箸の使い方やレストランでの席の譲り方などが日本と違って面白いと思った。箸は、日本人は 2 本が平行になるように持つが、ベトナムの人はクロスするように持つ。また、今日の私たちのような大人数の客がレストランに入ると、例え食べている途中でもお客さんたちが席を移動して何とか場所を作ってくれる。昼食の間は、このような日越の食事に関する価値観の共通点や相違点について話して盛り上がった。 陶芸体験では先生が慣れた手つきで教えてくれたが、実際に思うような形にするのはとても難しく、非常に苦戦した。途中でカフェのオーナーさんと、2 人の息子さんが合流して、賑やかな雰囲気で陶芸作りを楽しんだ。オーナーさんとロシアに留学していたときの話や、日越の少子化・未婚化の問題、日本製品の良さなど、様々な話題で盛り上がった。少子化の話題では、日本人女性が働きながら子供を育てることの難しさや女性の社会的地位の低さについて英語で上手く説明できなかったことが悔しかった。たどたどしい英語から理解してくれたものの、こういった深い問題について話すために27 の 染 色 や 描 か れ てい る 動 物 な ど に つい て 細 か く 教 え てくれて、非常に学びになった。博物館やマ ー ケ ッ ト に 仏 教由 来 の 陶 芸 品 が 多かったり、学生の名前の意味が「仏塔」だったりと、意外と仏 教 も 身 近 な 存 在
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