海外探検隊 Vol.24
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安江佳奈子 私たちは、Qian Hu で 3 日間の研修を行いました。Qian Hu は魚の養殖、輸入、輸出、流通を行っており、シンガポールやマレーシア、タイ、インドネシアの直輸出と東南アジアや南米からの輸入を行っている企業です。1,000 種以上の魚を 80 か国以上に輸出しており、シンガポールの主要な輸出業者となっています。 Qian Hu では、魚を運ぶ際に袋の中に水とともに空気を入れたり、カニの場合は山からとってきた冷たい水とともに保管するなど徹底的な管理がされていました。また、それぞれの従業員が行う仕事が分担されて、私たちがお手伝いした仕分けでも、顧客情報とともに魚の個数や種類などがバーコードで分けられており、ミスの確立を減らす取り組みが行われていました。このような徹底した管理が到着時の dead-on-arrival rate(死亡率)が3%未満という低い数字につながっているのだと感じました。 研修では、魚の数を数え種類ごとに分けたり、顧客情報をもとに魚の仕分けを行ったり、そのほかにも様々な工程もあり、観賞魚が私たちのもとに届くまでに、沢山の人が関わっているということをあらためて学ぶことができ、見えないところで作業する沢山の人々の力によって支えられているということを実感することができました。 この研修を通して特に私が印象に残っていることは現地の方の温かさです。初日には会社オリジナルの制服を用意してくださり、段ボールの組み立てにてこずっていた時には、裏技を教えてくださったり、また別の日には飲み物をくださったりと Qian Hu では様々な国の方が働いており、英語が伝わらないこともありましたがジェスチャーや表情を通し従業員の方とコミュニケーションをとることができました。言葉は仕分けを行う作業場の写真です。 Qian Hu は観賞魚の養殖を行っている企業です。We bring fun to youという言葉を大切にしており、魚を通して幸せにすることを目標としています。 伝わらなくても、伝えたいという気持ちと行動を通して相手に思いを伝えることはできると感じました。Qian Hu での研修を通し、シンガポールに来た直後は、英語が伝わらなかったらどうしようと感じ、Yes や No を多用してしまいましたが、ジェスチャーも使い積極的にコミュニケーションをとるきっかけになったと感じています。一方で、仕事を取りまとめている方は3,4 か国語を駆使し、従業員により言語を変えて作業内容を伝えていたり、私たちには聞きやすいようにイギリス英語の発音で教えてくださったり、重要な仕事や正確に何かを伝えたいときに言語はやはり必要だと感じる経験もしました。 グローバル化とともに日本でも様々な国の方が働いているところを目にする機会が増えていますが、そんな時にもこの研修で学んだことをを活かしていきたいです。 22 Qian Hu

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