綾戸蘭那 3 月 24 日〜27 日の 4 日間、私たちは、ブラパ大学バンセーンキャンパスの海洋科学研究所にお世話になりました。海洋科学研究所ではバンセーン水族館を経営しており、海洋科学研究の場としての役割を担っています。 初日のバンセーン水族館での研修では、バックヤードで生物飼育についてお話を聞いたり、館内を巡って水族館の様子を観察したり、飼育している生き物に触れ合ったりしました。私は、バンセーン水族館が新江ノ島水族館や加茂水族館といった日本の水族館と提携しており、特に、新江ノ島水族館からはアトランティックシーネットル(学名:Chrysaora quinquecirrha)が寄贈されていることを知り、日本とのつながりがこのような場にもあることを嬉しく思いました。 2 日目の研修では、バンセーン水族館の 2 階に位置する博物館で現地の海洋生物やマングローブ、養殖業についてなど学び、海藻を用いたワークショップを行いました。博物館の展示品は、現地に採集しに行くものもあれば、地元の漁師から網に絡まっていたものをもらうこともあるそうで非常に興味深かったです。マングローブに多くの種類があることもここで初めて学びました。ワークショップでは、海藻を押して乾燥させた作品を作りました。海藻についての簡単な授業もしていただきましたが、日本語で学ぶより言語が違うことで内容がより難しいように感じました。 3 日目の研修では、サンゴのブリーディング体験や海洋生物に関する講義、海水の水質調査やクロマトグラフィ体験を行いました。サンゴのブリーディング前には、海藻について講義をしていただきました。机に座っての講義だけではなく、実際に見て・触って学ぶことでしっかバンセーンキャンパスの海洋科学研究所(BIMS)は、バンセーン水族館の経営・生物管理を行なっている。海洋科学研究の役割と得た知見を社会に還元する役割を担っている。 バンセーンビーチで海水を採集している様子です。バケツで採集をする人、海水を濾過する人、濾過した海水を回収する人に役割分担しました。 りとした知識が付きました。海水の水質調査では、実験器具を使って数値による評価を行いました。目視だけで判断するのではなく、数値として評価することでより説得力が増すことを学びました。 海洋科学研究所では、多くの講義を受けましたが事前の知識が浅く、専門用語の英単語力もなかったため、講義していただいた内容の半分を理解できたかどうかという状況になってしまいました。せっかくの貴重な機会に、十分に理解ができないことは勿体ないことであり、普段の英語学習に加えて、専門的な内容に関する英語についても学習していくことが重要であると考えました。一方で、事前に学べる知識にも限界があるため、積極的に質問していったり、後で講義資料をいただいて復習したりすることも重要であると学びました。タイでの1か月間は今後の大学生活に生かし、さらに勉学に励んでいきたいと思う貴重な経験となりました。 15 バンセーン海洋科学研究所
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