中村悠新 私たちはブラパ大学のチャンタブリキャンパスで約 2 週間過ごし、このキャンパスの主な学部であるマリンテクノロジー学部の先生方や学生にお世話になりました。ここでは、マングローブ林の散策やサンゴ礁でのスキンダイビング、カヤック体験、近くのビーチの調査、キャンパスから離れ漁村での 1 泊 2 日のホームステイなどを行いました。 都市部から離れたところにキャンパスがあり、より日本ではなかなか見ることのできない熱帯気候特有の自然環境をたくさん観察することが出来ました。カヤック体験では二人乗りのカヤックをタイの学生と日本の学生が一人ずつ乗り、両端にマングローブ林が生い茂る川を下りました。ギリギリまでマングローブの木に近づいてみたり、途中で小川に行ってみたりと観察を通してタイの汽水域について楽しく学ぶことができました。始めはタイの学生と二人きりの状況ではなかなか会話が弾まず、気まずい時間もありましたが、協力して川を下り、マングローブ林に生息するカニや魚を探していく中で、拙いながらも英語での会話が増えていきました。とてもきれいな鳥と遭遇したときは二人して大盛り上がりしたのをよく覚えています。今回の研修に参加するまでは自分自身の英語力にあまり自信がありませんでしたが、タイでの1か月の生活を通して自分の英語力の足りなさを感じつつも、それでもなんとか英語でのコミュニケーションを重ねていくことで、自信を少しだけ持てるようになりました。 お互いの食文化を学ぶべく、日本料理とタイ料理を作り合う活動も行いました。タイ料理はハーブを多く使っていて、あまり調味料を入れていなかったのが印象的でした。私たちが作った料理は(食べてくれたタイの学生が”salty”とタイを代表する国立大学であるブラパ大学の学部の一つ。チャンタブリにキャンパスがある。 みんなでカヤックに乗っている様子の写真です。 感想を言っていたことから)日本食には塩分が多く含まれているのだと気付かされ、タイ料理について学ぶだけではなく、自分の食文化についても改めて考えるきっかけとなりました。 マリンテクノロジー学部の学生たちはキャンパスを訪れたばかりの私たちに食事会を開いてくれたりと、とても優しくてフレンドリーでした。どんな活動をするにしても、彼らは私たちのことを気にかけてくれていて、“Be careful, Yushin.“と何度も私に声をかけてくれました。日本人からはあまり感じられないタイ人が持つ、周りの人に対するやさしさや思いやりは見習うべきだと感じました。チャンタブリキャンパスでは様々な研修をし、これらの活動を有意義にすることが出来たのは、タイの学生の協力があってこそだったと思います。タイの学生と過ごした時間が一番の思い出になりました。 13 ブラパ大学 マリンテクノロジー学部
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