海外探検隊 Vol.19
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24 <7月30日>ウビン島 今日はウビン島を訪問した。ウビン島では、自転車を借りて島内を散策した。そこには、うっそうとした森林、マングローブ林、砂浜など様々な環境の場所があった。道端には、野生のサルやイノシシがおり、大きなトカゲも見ることができた。これらの全てを1つの島で見ることができるのはなかなか珍しいのではないかと思った。ウビン島東部にあるチェク・ジャワ湿地はマングローブが一面に広がる自然豊かな湿地である。湿地の中には、遊歩道が整備されていて、間近でマングローブを見ることができた。実際にマングローブ林を見るのは初めてだったので、複雑な根の形や海の上に木が生えているという光景が新鮮だった。 都心からわずか1時間ほどでこのような自然を体験することができるということに驚きを感じた。しかし、その一方で、都心から近いことの弊害も感じた。海岸を歩いていると海が濁っていることがとても気になった。海藻がたくさん生えている場所やサンゴ礁が生息している場所なども本来は見ることができるはずだったが、海水が濁っており、加えて満潮に近かったこともあり見ることができなかった。また、チャンギ空港が近いため、飛行機がしばしば島の近くを飛んでいった。加えて、海岸には、たくさんのプラスチックゴミが漂着していた。マングローブ林の中にもペットボトルが漂着していて、景観を台無しにしてしまっていた。都会と自然が近いということはアクセスが良いなどの利点もあるが、このような弱点も存在しているのだと考えた。 夜は宮田先生とバクテーを食べに行った。初めてバクテーを食べたが、お肉が柔らかく、スープも肉のだしが出ていてとても美味しかった。宮田先生から、日本での博士号取得者の待遇について教えていただいた。日本は海外に比べて、博士号取得者の職が少なく、少数派として扱われるそうだ。一方、海外に出ると博士号に見合った待遇の職があり、博士号をとるならどこで働くかもよく考えると良いとお話されていた。研究という仕事に興味があるので、このお話はとても勉強になった。約1ヶ月間、宮田先生には本当にお世話になったので、直接会って感謝を伝えることができて良かった。 以下、メンバーの気づきである。私以外の生物学を学ぶメンバー3人についてである。ウビン島でトカゲを見つけた時、3人はとても熱心に写真を撮っていた。魚やクジラなど海の生物が好きなのだと思っていたが、生物全般が好きなのだと気づいた。私も3人に負けないように、専攻である物理学に興味、関心を持ちたいと思う。 明日からは、ホームステイが始まる。現地の生活を知ることができる貴重な機会であるので、たくさんの学びが得られるように行動していきたい。 Pulau Ubin エネルギー3・菊田 歩佳/リーダー

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