海外探検隊 Vol.19
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22 <7月22日> Quian Hu研修 本日の研修内容は、先日と同様に基本的には観賞魚の出荷作業であった。私は今日、熱中症にかかってしまい、研修に思うように参加できなかったため、先日のフィードバックを受け、少し施設内を歩いて観察を行ってみた。そこでは作業工程の役割分担の方法について、新たな発見をした。私は、Qian Huのような広い施設の場合は、水槽の列ごとやエリアごとなど、細かく場所別に従業員が割り当てられ、そこでさらに給仕や掃除などの係を割り振って回しているのだと考えていた。 しかしながら、Vanessaさんとの会話の中で、従業員が足りず、Aiさんともう一人の3人しか重役がいないため、土日も平日と同様に出勤していることが多いという話を聞いた。このことから、おそらく作業担当の従業員の数も足りていないと考えられる。では、少ない従業員でどのように業務を回しているのだろうか。観察の結果、エリア別ではなく、従業員ごとで業務を分けているということを発見した。観賞魚の出荷作業には、 ①注文された魚をリストアップする。 ②リストをもとに魚をピックアップする ③ピックアップされた魚を梱包(空気を入れて口を縛る)する ④顧客に渡す際に、最終チェックをする というような流れがある。①、④はVanessaさんやAiさんが行うことになっており、②は5,6人、③は2,3人ほどの従業員が担当し、彼らは常にその仕事のみを行っている。 また、上記の仕事以外にも観賞魚の維持に大切な、 ⑤水槽の掃除 ⑥魚への給餌 でも担当が決まっており、Vanessaさんによると⑥は従業員1人のみですべての水槽を担当しているとのことだった。 シンガポールプログラム このように、従業員不足を解決するための方法を考慮して取り組んでいるのだ。以上が、今日の私の発見である。 日本でも、人手不足の企業は存在する。しかしながら、その解決策として「雇用」という考え方しかないように私は思う。そのような企業は、Vanessaさんたちのように仕事の割り振り形態を考え直すことも考慮にいれることは得策だと私は考えた。 ただ、ここには少々問題点もある。それはVanessaさんたちの負担が大きくなってしまうことだ。前述したように、休日出勤をしなければならないほどやらなければならないことは多く、私たちが参加している時間帯も午前中は顧客への出荷作業、午後は文書の作成と大忙しである。Vanessaさんはしょうがないと言っていたが、何かしら解決策はあると思われるため、考えてみたいと感じた。 環境2・松崎 愛海/メンバー 日報抜粋

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