海外探検隊 Vol.19
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山口 太誠 山口 太誠 私たちタイ隊は、チャンタブリ県にあるブラパ大学を訪れ2週間現地の学生と共に研修を行い、研修の最後にはプレゼンテーションをしました。2週間ある研修期間のうち、後半の1週間ではブレスレット作りやボードセイリングの体験をしたり地元の教会や村を訪れたりしてタイの文化や自然に対する理解を深めました。その中でも特に印象的だったのがTha Somという村で経験した牡蠣に関する学習です。 まず、私たちはセメントを小さく固めたものを細いロープに数cm間隔で貼り付けていく作業を繰り返し行いました。このセメントに付着した牡蠣の幼生が大きくなって、牡蠣として収穫できるようになるそうです。1つのセメントから沢山の牡蠣が得られることにはとても驚かされました。その後、私たちは作ったロープを船で運び、牡蠣の養殖場に移動しました。海にはたくさんの竹の支柱が立てられ棚が作られており、そこで作ったロープを竹に結びつけて吊るしていきました。足場はかなり不安定な状況で、ずっとかがみながら行うこの作業は非常に難しかったです。この経験を通して牡蠣の養殖の仕組みを学ぶことができ、牡蠣に対する関心がさらに深まりました。 また、Ban Nam Chieoという村を訪れタイの伝統的な文化について触れたことが印象に残っています。私たちは「Thang me(タンミー)」というお菓子の作り方を見学しました。短冊の形で甘いお菓子であることがタンミーの特徴です。スライムのように固まった茶色の固体を熱して粘土状にした後、それを棒を使ってよく練り、お菓子の形をつくる職人の姿には感心しました。日本ではあまり経験できない体験でしたが、これらを通して地域特有の文化を知ると共に異なる文化に触れる喜びを感じられました。また、私が経験した作業は全く機械を用いない手作業が中心であり、地域の文化や産業が受け継がれている背景にはこうした現地の人の地道な取り組みが強く影響していることを実感しました。 そしてチャンタブリ研修の最終日には2週間の研修に関するプレゼンテーションをブラパ大学の学生と交互に1人ずつ行いました。その時のブラパ大学の学生の発表は私たちよりも言葉の使い方や表現の仕方が上手であり説得力がありました。そこでの経験を通して、世界的に見ればまだまだ自分は力不足かもしれないと痛感しました。今後は、タイの学生に追いつくことを目指して様々なことに挑戦する姿勢を持ち、更なる成長を遂げたいです。 16 ブラパ大学は、タイの公立大学の1つでバンセーンとチャンタブリの2つのキャンパスが存在します。チャンタブリキャンパスにはエビの養殖場や大きなプールなど珍しい施設が見られました。 牡蠣の養殖場で、収穫する牡蠣が繋がったロープを持っている様子です。 ブラパ大学/チャンタブリ研修 ブラパ大学/チャンタブリ研修 写真を挿入

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