海外探検隊 Vol.19
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田川輝 シンガポール隊は、1か月の研修期間中にフィールドワークとして、ジョセフ養魚場、ニューウォータービジターセンター、そしてウビン島の3か所を訪れました。 ジョセフ養魚場は海上にある養魚場で、生け簀の中で魚やイセエビをどのように育てているのかを実際に見ることができました。また、エコロジカルとバイオロジカルのという概念のお話や海洋プラスチックについて聞くことができました。これらのお話は食物連鎖や持続可能性と深く関わっていて、人間による生物の利用の在り方について考えることができました。 メンバー全員、このような海上養魚場に行くのは初めてだったため、見るもの全てが新鮮で、非常に貴重な経験となりました。 ニューウォータービジターセンターはシンガポールの国の問題の一つである水について学ぶことができる浄水場です。ニューウォーターとは下水を浄水した後、直接、生活用水として使えるようにした水のことです。ここでは、水利用の現状、ニューウォーターの歴史やつくり方について学習することができました。ニューウォーターをつくる最後の過程で紫外線消毒があり、これはシンガポール独自の過程だと学びました。このことから、下水から浄水にした後すぐ家庭などに供給されるため、衛生面に関して徹底的な対策がとられているのだと考えました。また、水不足が問題となっているシンガポールにおいて、ニューウォーターは水の供給源の一つとして重要な役割を担っており、シンガポールが世界の水問題の解決という点で先駆的な位置にいるのだと考えました。 ウビン島では島内の散策やサイクリングを行いました。ウビン島にはマングローブ林や湿地など数々の自然があり、野生のサルやイノシシ、大きなトカゲなどを見ることができました。シンガポール本島の高層ビルが建ち並んだ光景とはまた違ったシンガポールの自然を全身で体感することができました。しかし、ウビン島は観光地としての特徴を持っているため、観光客が訪れることによる弊害もありました。ゴミの投棄や海岸に漂着していたゴミはまさにその弊害であり、手つかずの自然と人間の共生について深く考えさせられる場所でした。 以上の3か所では、実際に目で見て学習できるというフィールドワークの強みを活かして、それぞれの場所で多くのことを学び、考えることができました。今後も実際に目で見て学ぶことの重要性を忘れないようにし、フィールドでは多くのことを吸収したいです。 13 シンガポール隊は研修中に、ジョセフ養魚場、ニューウォータービジターセンター、ウビン島の3か所をフィールドワークとして訪れました。 写真は、ジョセフ養魚場で、ジョセフさん(中央)とともに撮ったものです。 フィールドワーク

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