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概要

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18香港大学の研究室で、開発した料理、香港大学の学生と撮影した写真です。髙橋あゆみ香港大学1911 年に設立された、香港の公立大学です。香港最古の大学であると同時に、世界でもトップレベルの大学です。今回私が香港大学の研修で学んだことは、自主的に取り組むことの必要性と、香港の方々の温かさです。私と結那は香港大学の学生2人と、2週間、香港大学でアイスクリーム・豆腐作り体験、そして加齢黄斑変性症予防のレシピ開発をしました。加齢黄斑変性症とは、加齢により目の網膜の中心部にある黄斑が老化し、視界の歪み、視力の低下、視界の中心部の暗点、色覚異常等、さまざまな視覚障害を招く病気です。欧米では失明原因1 位であり、近年日本でも増加しており、50 歳以上の1%に見られると言われています。今回私たちは、その予防に重要な栄養素であると言われているルテイン、ゼアキサンチンというカロテノイド色素とω-3 脂肪酸が含まれたレシピ開発を行いました。私と結那は、ルテインが多く含まれるほうれん草と、ω-3 脂肪酸が含まれていて、香港の魚市場で多く見られ、日本では食用として店頭に並ぶことは少ないボラ(Mugil cephalus)を用いて、高齢者でも噛みやすいようなレシピを作りました。しかし、このレシピはボラの臭いがきつく、あまり美味しくありませんでした。しかし、もう一度市場に向かい、香港の魚市場でボラと同様に多く見られ、こちらも同様にω-3 脂肪酸を含む、マルコバン(Trachinotusblochii)という魚を購入し、別のレシピを開発しました。こちらのレシピは栄養を含んでいる一方、臭いは気にならず、柔らかく煮たため噛みやすく、日本食らしい美味しいレシピが開発できました。今回の香港大学の研修は、13 期生のプログラムの中で最も自由度が高かったため、自ら活動することが重要なプログラムでした。そのため、積極的に活動について質問することや、自分たちでプログラムにはない活動にも取り組むことで、プログラムをより充実させることができました。加えて、香港大学の方々の温かさに触れることができた研修でした。例えば研修中、教授に英語で何か質問を伝えようとしたのですが、思うように伝えられませんでした。そのとき、教授が文に書いて整理するようにおっしゃってくださいました。その後文で書きながら拙い英語で伝えたところ、とても優しく教えてくださいました。また、私と結那が魚に興味があると知った香港大学の学生の方々は、私たちのために漁村である観光地、長洲島を案内してくださいました。人に言われたからではなく、自主的に取り組むことの必要性、相手の気持ちを常に考えることが大切だと今回の研修で学びました。