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概要

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13今野魁人Ocean Network ExpressOcean Network Express (略称ONE)は日本郵船、商船三井、川崎汽船の定期コンテナ船事業統合会社です。コンテナ船を用いた海運によって、様々な物資を輸送することで私たちの暮らしを支えています。こちらの写真は、研修でお世話になりました方々とONE 社内にて撮影したものです。私たちは8/15 にOcean Network Express社(略称ONE)にて研修を行いました。ONEは2017 年に日本郵船、商船三井、川崎汽船の3 社のコンテナ部門が事業統合をして、一つの会社として誕生した世界6 番目の船腹量を保有する船会社です。ここで私たちは、国際物流における海運の重要性、現在の日本における海運の現状を学ばせていただき、実際に国際物流をオペレートしているオフィスを見学させていただきました。この研修で私が感じたことは、ONE 社は私たちの社会・生活に対して非常に大きな責任を持ち、それを果たそうとしているということです。この会社が誕生する数年前から、海運業界は世界的な不況に陥っていました。各国の船会社が、それぞれ顧客を取り合うためにM&A を繰り返し、各地域ごとにシェアを占めるようになっていました。このことを受け、日本の大手船会社3 社も手を取り合い、それぞれのコンテナ部門を統合することでこの流れに対抗することとしますが、ここに他国の船会社との違いがありました。それは、ONE 社はあくまでも国内の船会社同士が統合して設立されているという点です。国際的なトレンドとしては、M&A の果てに自国の船会社の親会社に他国の船会社があるということは珍しくありません。しかし、有事の際に他国の船会社が自国のために物流の務めを果たしてくれるでしょうか?先の大戦で日本はシーレーンを完全に封鎖され、じり貧になりどうにもならなくなってしまったことは周知の事実です。海運というのは、私たちの生活や暮らしに直結していて欠かすことはできません。これを他国の会社に握られるということが、どれだけ社会的に不安定な要素になるかは自明です。ONE 社の誕生は、こういった側面を阻止するということでも非常に大きな意味合いを持っているようでした。本当に社会的に重要な役割を果たしていく会社であると感じます。今回の研修で新しくONE 社に研修を受け入れていただいたことで、私たちは「水産養殖」や「海洋環境」といった側面からだけでなく、「海運」という新しい側面から海洋について触れることが出来ました。これは海洋工学部で学ぶ私にとっても、海洋生命科学部で学ぶ学生にとっても、新しい刺激となりました。私は将来、海技士として国際的に活躍したいと思っております。今回の研修で感じたこと、学ばせていただいたことを胸に、今後もキャリア実現に向けて精進していきたいと思います。この度は研修を受け入れていただけましたこと、改めてお礼申し上げます。