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概要

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51食品生産科学科1年染川奈々ベトナムプログラム今日はハノイから日本に帰国する日だった。午前中はいつもより早めに起床し、お土産を買ったり、ご飯を食べたりして過ごした。そこから15:40 発の飛行機に乗り、22:10 頃に羽田に到着した。長いようで短い27 日間がついに終わってしまった。1 ヶ月はあっという間であった。初日にベトナムに到着してから、目新しいハノイの街並みや食べ物、モーターバイクやタクシーで埋め尽くされた道など、日本と違う景色を見て、ここで始まる生活にワクワクしていた。しかし、翌日の企業・大学への挨拶訪問では、自己紹介すら曖昧で、自分の実力の無さに打ちのめされたのをよく覚えている。その後の研修で、ベトナム人の人柄に触れ、時にその優しさに甘えてしまうことがあった。研修期間が長かったSPHでは、お昼を一緒に過ごしたり、ハロン湾に連れていっていただいたりと、『してもらう』ことが多かった。これはVASEP でも同じだ。一方、HUST では今まで企業の方に甘えてしまっていた分、実験やレポート、先生や学生とのコミュニケーションにおいて、主体的にならなければ自分の身にならないことを痛感した。反省点を挙げればきりがないが、それ以上に得たものが多かった。自分の中でも特に伝えたいことを3 つ書いていこうと思う。まず1 つ目は、コミュニケーションの大切さである。コミュニケーションを取ることのできる言語を話す(話せる)ことで、相手に与える自分の印象はがらりと変わる。伝われば興味を持って貰えるし、話すことで親しくなり、自分だけでは経験できないことを教えてくれる。ホームステイ先の大家さんとはベトナム語でやり取りしていた。正確にいうとやり取りできていたのかは分からないが、表情やジェスチャー、その時の状況で、次第に言いたいことがなんとなく分かるようになった。ベトナム語が話せたらな、と何度も思った。英語についても、もっと話せたら話題が広がるのに、より深く知ることが出来るのに、と何度も悔しくなった。この悔しさを知れたことは、これからまた言語を勉強していく上での励みになる。2 つ目は、自分の経験に無駄なことはないということだ。大学での勉強も、それ以前に学んだこと・やってきたこと(勉強以外)も、どこで役に立つか分からない。HUST での研修中、実験をしたり学生と話したりするとき、実験方法や会話の内容に今までの経験が役立つことが多かった。『こんなことが何の役に立つんだろう?』と感じることも、意外な面できっかけになったり、自分を助けてくれるツールになったりすることを学んだ。4 月から2 年生になるが、どの勉強も活動も、いつか必ず自分の味方になると思って取り組もうと思う。3 つ目は、探検隊に参加し、ベトナムに来ることが出来て良かったということだ。ベトナムは今発展途上だが、これから急激に成長していく国だ。女性が活躍出来る労働環境があるのは1 ヶ月を通してよく理解できた。日本と似ている面が多いベトナムが、日本の過去を振り返ってみて、これから同じように(もしくはそれ以上に)発展していくだろうと思うと非常に楽しみだ。またいつか必ずベトナムを訪れて、今との違いをこの目で確かめたい。(2019 年3 月22 日)日報抜粋版