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概要

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25写真は、タイの学生にproximate analysis で使う実験器具の説明を受けているときのものです。早野有未花チュラロンコン大学(2)チュラロンコン大学は、タイ最大の総合国立大学です。研究活動が盛んで、些細な事象にも、「なぜ、そうなるのか」と、深く考察することを大事にしている印象を受けました。チュラロンコン大学での2 週目の活動では、さらに専門的な研究に関わらせていただきました。まだ、食品についての知識が浅く、実験の経験も少ない私にとっては、やることすべてが新鮮でした。最初の3 日間は、Proximat Analysis という、食品の一般分析を行いました。私自身、専門的な実験は初めてで、操作の仕方や目的をしっかり理解することができるか、非常に不安でした。しかし、現地の先生方が学生が、わかりやすく、また、理解しきれていないときは、言葉を言い換えながら何度も説明してくださったお陰で、未修範囲でありながらも、しっかりと理解することができました。また、実験の手順が非常に細かく踏まれていたり、1 つの手順を何度も繰り返したり、1 つの操作に非常に長い時間を費やしたりと、研究には根気強さが必要ということを、改めて理解することができました。実験における根気強さの必要性を今まで実感することはあまりなかったので、良い経験となりました。一緒に活動させていただいていた先輩によると、一般分析については、2 年次に講義を受けるそうです。しかし、座学のみとのことなので、今回、近くで実験装置をみたり、説明を受けることができ、非常に有意義でした。この体験により、これから学ぶであろう海洋大での専門分野の内容が、よりスムーズに理解できると思うと、今からこの先の学習に期待が膨らみます。また、マヨネーズを用いた、乳化作用に関する実験も行いました。1 年生の後期に、マヨネーズを用いた、似たような実験は行っていました。本来行うはずだった実験の内容と類似してしまっていたため、私たちのために、内容を変更してくださいました。そのため、増粘剤を用いて実験を行い、乳化作用についてさらに理解を深めました。実験を通して、以前、授業で行った実験で生じていた、サラダクリーミードレッシングの増粘機構についての疑問を解消することができました。疑問が解消されたことで、乳化作用についての関心が、より高まりました。今回の研修を通して、食品分野に関する専門知識をたくさん得ることができました。量も質も、1 年間講義を受けて得た知識にも匹敵する、もしくはそれ以上のものでした。日本で、普通に春休みを過ごしていたら、絶対にできない経験だったので、研修に参加することができて本当によかったと思います。今後の学習や、将来への指針を見直すよいきっかけになりました。また、研修中には、タイの方の優しさを重ね重ね感じました。相手の立場に立って考えられる優しさは、大切ではあっても難しいことなので、今後も、タイの方を見習って意識していこうと思います。