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概要

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18HUST の教授2 人、学生と研究室前で撮った写真です。染川奈々ハノイ工科大学HUST(Hanoi University of Science and Technology)は、1956 年に設立されたベトナム初の総合技術系大学です。学生数は25,000 人を超え、多岐にわたる分野の研究を行っています。プログラム後半で私たちメンバー4 人は、2人ずつ、アカデミー(VAST)とハノイ工科大学(以下、HUST)に分かれました。友希さんと私は、HUST の研究室で約1週間研修を行いました。お世話になったのは食品を扱う研究室で、短い期間ながらも多くの実験に参加させていただきました。また、大学外でも、ここに書ききれない程に様々な体験をすることができました。以下に紹介しつつ、学んだこと、感じたことなどをお伝えできたらと思います。まずHUST での実験は、パン作りに始まり、サツマイモのスターチ(でんぷん)内の水分量とグルコース成分の測定、水産食品に含まれる塩分量の測定などを行いました。パン作りでは、材料それぞれにどんな役割があるのかを学びました。HUST の学生はたくさん話しかけ、積極的に実験の輪に入れてくれました。また、サツマイモの実験では、様々な種類のサツマイモを用いて、さらさらのスターチにするところから始まりました。完成したスターチから得られたデータから、イモの種類によって水分量や含まれる成分量に違いがあることが分かりました。実験器具の使い方など、基礎的なところも学ぶことができました。本格的な化学実験について事前に学べたことは私にとって大変良い経験になりました。海洋大の授業における実験では、大人数な上、予め用意された材料や方法があり、先生もついてくださっていました。そのため、今回研究に参加して、個人もしくは少人数で行う研究がいかに大変で地道にコツコツやっていく必要があるか、ということや、自分から積極的に学ぶ姿勢を取ることが非常に大切である、ということを再認識しました。HUST でたくさんの方に出会う中で、日本に興味を持っている学生が多いことに気付きました。日本語の授業を取っていると言って、日本語で話しかけてくれる学生がいました。コミュニケーションは英語でしたが、私たちの言語で話そうとしてくれたことに非常に感銘を受けました。英語に関してもっと努力し、コミュニケーションツールとして磨きをかけないといけないのはもちろんですが、日本とベトナムの繋がりを深めていく上で、お互いの言語理解は非常に大事だと感じました。土日には教授の教え子だった方の結婚式に参加させていただいたり、ベトナム民族学博物館に行ったりと、文化に触れる機会がたくさんあり、ベトナムについて深く知ることができました。今回の研修から、本当にたくさんのことを経験でき、自分の成長に繋がる道ができたと確信しています。ベトナムでの生活や経験を忘れず、今後の大学生活を過ごす上での糧にしていきたいと思います。