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概要

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33台湾に到着し、最初に向かった場所が日本台湾交流協会でした。日本台湾交流協会とは、日台間の交流関係を維持するために外務省の認可を受け、設立された公益財団法人です。台湾に長期で住む日本人や旅行客の入域、滞在、教育及び学術・文化交流、貿易、経済、技術交流等の関係を円滑に遂行することを目的としています。日本台湾交流協会では同協会の行う事業、台湾と日本の歴史、外交官としてのお仕事、台湾の文化についてお聞きすることができました。私は、特に日本台湾交流協会が行う事業の中の、日本の高校への台湾の高校生の受け入れが非常に興味深く思いました。台湾の方々は非常に日本を愛してくださっています。例えば、今年7 月に西日本各地を襲った豪雨に対して、多くの義援金を寄付してくださったり、北海道胆振東部地震が起きた際、すぐに台湾総統が支援人員を確保してくださったりしました。これは、政府だけでなく国民の方々も同じで、私が台湾に滞在している際、幾度も優しくしてくださったり、助けてくださったりしました。海外に4 週間も滞在できたのは、台湾の方々の助けがあったからに他なりません。そして、高校生も日本を愛し、多くの高校生が日本の高校で文化を学びたいと考えていることを非常に嬉しく感じました。大学4 年生の私は、海外探検隊11 期生として台湾への派遣が決まった後、母校の高校へ教育実習に行きました。そこで、生徒と雑談をしている中で、台湾への印象を聞いてみました。すると皆、食べ物がおいしい、日本人に親切、など口々に答えており、いつか行ってみたいと言っていました。そのような台湾が大好きな日本の高校生たちに囲まれ、日本の文化を学び、行事や放課後を共に過ごし、感受性が刺激された台湾の高校生たちの未来は、より明るくなるに違いないと感じました。台湾と日本が紡いできた歴史は悲しい面も存在します。しかし、若い世代が、歴史を知った上で、お互いを尊重し、共に歩み寄ろうとしています。この時代に生まれた意味や使命を深く実感できた1 か月でした。日本台湾交流協会の方々には、台湾大学海洋研究所で学んだことを発表する、成果報告会の会場を提供して下さったり、会場の設営を手伝って下さったり、最後まで非常にお世話になりました。台湾に滞在した4 週間の生活から学んだことを、これからの日本での生活に生かして参ります。伊藤りりか日本台湾交流協会