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概要

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30私は今回の海外探検隊のプログラムにおいて、国立台湾大学海洋研究所のChih-Lin Wei 教授のBenthic Ecology Lab に所属させていただきました。研究室では、海底生物と汚染物質の関係性について研究しました。そこで私は、すでに採取された泥からザルを使って小さな砂を取り除き、その中から顕微鏡を使って砂粒ほどの大きさの微生物を取り出すことを行いました。その後、その微生物を別の研究所に送り、体内に蓄積された汚染物質の解析を行います。そして、私はその解析結果とその解析された生物が生息していた周辺の環境との関係性も考察しました。また、汚染物質とは関係なく、微生物の生息地と生息環境との関係性についても考察しました。3 週間という研究室での時間は、行った研究と私の専門分野が異なるということもあり全てを理解する事は非常に難しいことではありましたが、配慮のある研究室の方々のお陰で普段は目にする事のない海洋生物に関する研究の方法を知ることができ、有意義な時間を過ごすことができたと思います。コミュニケーションの手段である英語に関しては、私のまだ完全ではない英語に配慮し、わかりやすい英語であったり、ジェスチャーを使って説明してくれたのには非常に助けられました。研究室に所属している期間、常に行動を一緒にしてくれたサマースクールの大学生がおり、その学生は元々、森林などに関する研究を行っていたそうですが海洋に関する事にも興味が出て来たこともあり、大学卒業後は海洋の研究を行いたいということで海洋研究所で研究を行っていました。私は分野の異なる研究に興味を持ち、自分の将来に力強く突き進んでいる海外の学生を目の当たりにし自分の将来の事を考えさせられ、非常に刺激を受けることが出来ました。私たちは、平日に研究をし、土日には台湾の文化を学ぶためのアクティビティがありました。日本統治時代の建物や歴史について台湾の人々から直接お聞きすることが出来、台湾文化の奥深さについて知ることが出来ました。台湾は日本の沖縄と非常に近いにも関わらず、異なる文化を持っていることを知り、台湾に対して興味を一層深めることが出来ました。これは、単なる「旅行」では決して感じ取ることが出来なかった事であると確信しております。これから私の研究は本格化していきます。今回の経験で感じ取った海外の研究者の研究に対する探究心や向上心に負けないように努力していこうと思います。このような大変貴重な経験をさせていただき本プログラムに関わって下さった方々に深く御礼申し上げます。池原 徹台湾大学海洋研究所(1)