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概要

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26私は、7 月22 日から8 月10 日にかけて、東京海洋大学の海外派遣プログラム「海外探検隊」のタイプログラムに参加させていただきました。その中で、非常に多くのことを学びました。私にとって、毎日が新鮮で刺激的でありました。初の海外ということもあり、不安と緊張でいっぱいの心持ちで現地に着きましたが、終わってみると、あっという間の3 週間であった気がします。そんな3 週間のうち多くの時間を過ごし、そしてお世話になったのが、ブラパ大学での日々です。そのブラパ大学に滞在していたときにしたことや学んだこと、感じたことなどを報告させていただきたいと思います。まず、ブラパ大学にお世話になったのは、私たち東京海洋大学の学生2 人以外に、中国の医科大学の学生たち15 人もいました。彼らとの懇親会では、彼等の間で飛び交う中国語に最初こそ圧倒されましたが、英語という共通の言語を用いて、彼等とのコミュニケーションを図り、お互いの意見を言い合ったり、理解をし合ったりすることができるようになりました。私たちは共に、海藻についての学習や、マングローブの生態について、またそれの築く環境浄化サイクルの仕組みについて学びました。干潟における生態系調査や、斜度調査なども行いました。そこで習ったことが、海洋大で勉強した漁具漁法の授業や動物生態学、微生物学での学びともリンクしている部分があり、海洋大と近い分野の大学ならではだと感じたと同時に、普段の学習の理解に一層役に立って嬉しかったです。タイではエビの養殖も盛んで、学校にはエビの養殖池もあり、そこのプランクトンを専用の器具でとり、ゾエア幼生を始めとしたプランクトン類を顕微鏡で観察したりしました。海洋大では、まだゾエア幼生をこの目で観察したことはなかったため、とても新鮮でした。カキやカニの養殖場も見学しました。行く先々で、英語による解説を現地の方がしてくださり、理解するのが大変でしたが、わからないところを質問すると、丁寧に分かるまで教えてくださるため、非常にありがたかったですし、タイの方たちの優しさを身にしみて感じることができました。豊かな自然資源を観光資源へと活用している漁村での宿泊研修などもあり、タイの文化、中国の文化、そして我々日本の文化を交流し合ったりもしました。ハンカチ落としや、椅子取りゲームといったものは、タイでも中国でもお馴染みのものであることに驚きました。その他伝統的なダンスや料理なども教えていただいたりしました。海外探検隊に参加したことで、知識という意味でも、人間という意味でも、大きく成長することができたと感じます。日本という快適な空間に溺れることなく、自ら飛び出すことは、本当に大切なことであると実感しました。海外探検隊で学んだことを基に、これからの学生生活をより充実した豊かなものにしていきたいです。前川 渉ブラパ大学(1)