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概要

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42早いもので帰国まで残すところ1週間となりました。また、本日はTMSI での研修の最終日でした。TMSI で行うプロジェクトを全て水曜日に終えた私たちは、今日の午前中は成果報告会でのTMSIのプレゼンの準備に当てていいと学生のK さんがおっしゃってくださっていたので、研究室に到着してすぐ、昨日作成したパワーポイントをK さんにお見せしました。K さんは丁寧にパワーポイントを見てくださり、スペルミス等を直してくださいました。私たちの提案に対しては、どうしてこの提案を考えたのかと聞かれましたが、私は他のメンバーが作成したものをしっかり見ていなかったためにすぐに答えられず、他のメンバーが答えるのを待ってしまいました。自分の担当の部分を作るのに気をとられ、お互いの作ったものを確認し合うことが不足していたことを痛感しました。4人全員で成果報告会を作り上げ、絶対に成功させるという気持ちで、当日まで準備したいと思います。また、K さんは、提案の内容はとてもいいが、実際には時間がかかったり人手が少ないためにできない難しさがあることを説明してくださいました。TMSI の研究室は、港の建設によって移植せざるを得なくなった珊瑚を研究対象にしていると前回の日報に書かせていただきました。日本では、何かをする前にこれをしたらどのような環境破壊が起きるのかを調査して、できるだけそれが起こらないようにしているような印象がありますが、シンガポールでは、すでに起きてしまった、もしくはこれから起こる被害に対して策を立てている印象をもちました。TMSI の珊瑚の研究は、起こるであろう珊瑚の減少を食い止めることに貢献できる研究であり、時間や人手があればもっとよい研究ができるとわかっているのに、現実としてそれができないもどかしい思いがひしひしと伝わってきました。午後は、NUS の中にあるLee Kong ChianNatural History Museum をK さんに案内していただきました。本当に多くの生き物が展示されていて、3時間の滞在では足りないくらいでした。私は、クリスマス島の展示で見たアカガニの大移動の映像にかなり衝撃を受けました。インド洋に孤立するクリスマス島は、元々はシンガポールの領土でしたが、リン目当てのオーストラリアに1958 年にわずか2000 万マレーシアドルで売ってしまったそうです。生物学的にも地質学的にも豊かなクリスマス島が今もシンガポールの領土だったら、TMSI は絶対にクリスマス島にあっただろうなとK さんは笑っておっしゃっていましたが、研究者にとって豊かな自然がいかに大切なものかがわかった気がしました。私たちはここ数日、研究室やホテルの部屋に籠りっぱなしだったので、博物館ではとても楽しい時間を過ごせてよかったです。また、明日からはホームステイが始まります。私にとって初めてのホームステイとなりますが、家庭で過ごしてみないとわからないシンガポールの文化やホストファミリーが用意してくださっているアクティビティを積極的に体験したいと思います。そして、リフレッシュした気持ちで成果報告会へと突き進んでいきたいです。(2018/8/10 日報)食品生産科学科1 年藤田冴英シンガポールプログラム