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概要

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1第11 期海外探検隊プログラムを終えて小松俊明(担当教員)海洋生命科学部、海洋資源環境学部、そして海洋工学部の学生がともに挑戦した第11 期の海外探検隊(5カ国6プログラム)24 名は、約1か月にわたる密度の濃い日程を無事終了し、全員が元気に帰国した。第11 期のプログラムには新しくベトナムプログラムが加わり、企業ではSEAPRODEX(水産商社)とVASEP(ベトナム水産物加工輸出協会)、そして大学ではハノイ工科大学(HUST)とベトナム科学技術アカデミー(VAST)において、それぞれユニークな研修が行われた。ベトナムプログラム、今後が楽しみである。おそらく学生たちの間でも人気が沸騰するに違いない。さて11 期生の特徴として特に強調しておきたいのは、1 年生の頑張りである。2018年度4 月に入学した新入生のうち、進級要件であるTOEIC600 点をすでにクリアした学生を中心に、第11 期海外探検隊には15 名の1 年生が参加した。2013 年以来、これまで延べ200 名を超える学生達をアジアに送り出してきた海外探検隊の歴史上、初めてとなる1 年生だけで構成されたチームも、シンガポールに登場した。参加者の低年次化が進むことは、将来の自分のキャリア選択に役立つ多くの体験を海外探検隊で積むことになるため、学生本人にとって残りの学生生活の選択肢が増えることにつながる。さらに、海外探検隊は海外派遣キャリア演習ⅠとⅡという形で2 度の履修が可能であり、それぞれ単位が付与されるので、今後もより多くの学生が複数回の参加に挑戦してくれることに期待する。特に2 回目の参加の場合、多くの学生はリーダーとしてチームをまとめる経験も積むことになるのでお勧めである。世界は、ますます相互依存度を増している。複雑化する社会問題は、国境を超えた問題となっており、多様な文化的背景を持つ国家同士が、互いに協力しながら粘り強く交渉をするしか解決の方法はない。海外探検隊がグローバル人材を育成するプログラムとして目指しているのは、多様性を受容できる人格と能力を身に着けることである。自国だけ、自分だけが得をすればいいという考え方とは180 度異なるアプローチである。いつの時代も、やる気のある若者にはチャンスが訪れる。未熟でもいい、経験不足でもいい。若者は野心的でいいのである。自分を信じず失敗を恐れて慎重になりすぎないことだ。常に積極的に、未知の世界に飛び込んでいこう。自分の活動分野を制限して小さくまとまるのではなく、若者は大きな世界に目を向けよう。